カーテンレールランナーの規格・種類と「合わない」を防ぐ見分け方

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カーテンレールランナーの規格・種類と「合わない」を防ぐ見分け方

カーテンの開け閉めをするたびに「ガガガッ」と不快な音がしたり、途中で引っかかって動かなくなったりした経験はありませんか?それは多くの場合、カーテンレールの中を走る小さな部品、「ランナー」が悲鳴を上げている証拠です。ランナーは一見すると、どれも同じような白いプラスチックの部品に見えるかもしれません。しかし、実はその世界には明確な「規格」や「種類」が存在し、適当に選ぶと「入らない」「すぐに落ちる」「動きが悪い」といったトラブルに直結してしまいます。

特にDIYで修理をしようと考えた時、最初にぶつかる壁が「自分の家のレールにはどのランナーが合うのか?」という問題です。この記事では、まずご自宅のレールがどのタイプなのかを確実に見極める方法を解説し、ニトリや100円ショップの製品が本当に使えるのか、汎用品のリスクとは何かといった、プロの視点も交えた深い知識をお伝えします。

「ニトリ」や「カインズ」のランナーは自宅のレールに使える?

結論から申し上げますと、ニトリやカインズ、コーナンといった大手ホームセンターで販売されているカーテンレールランナーの多くは、「汎用品(共通規格品)」として設計されています。これらは、日本の一般的な住宅(賃貸アパート、マンション、建売住宅など)で普及しているカーテンレールの約9割に適合するように作られています。パッケージの裏面などをよく見ると、「C型・角型兼用」や「一般カーテンレール用」と記載されていることがほとんどです。

しかし、「9割に合う」ということは、裏を返せば「1割には合わない」ということです。例えば、海外の輸入住宅で使用されているインチ規格のレールや、アンティーク調の装飾性が高いアイアンレール、あるいは築40年以上の公団住宅などで見られる特殊なレールの場合、これらの汎用品ではサイズが合わない可能性が非常に高いです。汎用品はあくまで「最大公約数」的なサイズ設計(溝幅6mm〜8mm程度に対応)になっているため、極端に溝が狭いレールや、逆に広いレールでは使用できません。まずは「買って試す」前に、後述するレールの形状確認ステップを必ず踏むことが、数百円の無駄遣いを防ぐための最短ルートです。

「ダイソー」など100均のランナーの品質とサイズの注意点

最近ではダイソー、セリア、キャンドゥといった100円ショップでも、カーテンレールランナーが手軽に購入できるようになりました。「たかが消耗品だし、安ければ安いほど良い」と考える気持ちはよく分かります。実際、緊急の応急処置として使う分には、100均のランナーでも十分に機能することもあります。

しかし、長く快適に使いたいのであれば、品質面での違いを理解しておく必要があります。メーカー純正品やホームセンターの上位モデルと、100均の製品との決定的な違いは「素材」と「精度」にあります。

100均ランナーのデメリットと注意点

  • 走行音の問題:コストダウンのため、タイヤ部分に硬質のプラスチックが使われていることが多く、カーテンを開閉するたびに「シャー」「ジャラジャラ」という甲高い摩擦音が発生しやすい傾向があります。
  • 耐久性の懸念:窓際は直射日光による紫外線(UV)と、結露による湿気、そして夏場の高温という、プラスチックにとって最も過酷な環境です。安価な素材はUV劣化に対する耐性が低く、数年で黄色く変色し、ボロボロに崩れてしまうリスクがあります。
  • サイズ精度のバラつき:個体差により、バリが残っていたり、ホイールの回りが悪かったりすることが稀にあります。

特に、重量のある遮光カーテンや、防音カーテンなどの厚手の生地を吊るす場合、ランナーにかかる負荷は想像以上です。すぐに軸が折れてしまう可能性もあるため、長く使うリビングや寝室には、ホームセンターや専門店で扱っているメーカー製(トーソーやタチカワなど)のランナーを選ぶのが、結果的には安上がりで快適な選択と言えるでしょう。

自宅のレールはどれ?「規格」のC型・角型・I型の見分け方

ランナーを選ぶ上で最も重要、かつ失敗しやすいのが、ご自宅のカーテンレールの「断面形状(規格)」を正しく特定することです。日本国内で流通しているレールは、大きく分けて以下の3つのタイプに分類されます。それぞれの特徴を表にまとめましたので、脚立に乗ってレールの端(断面)を覗き込みながら確認してみてください。

レールの種類断面の形状主な設置場所ランナーの走行位置
C型レールアルファベットの「C」の形賃貸、アパート、マンション、一般住宅レールの内部(底面)
角型レール四角形(長方形や正方形)戸建て住宅、カーテンボックス内レールの内部(底面)
I型レールアルファベットの「I」の形出窓、カーブ窓、病院の間仕切りレールの外側を挟み込む、または下部

この中で特に注意が必要なのが「I型レール」です。C型と角型は構造が似ており、汎用ランナーでも互換性がある場合が多いですが、I型は構造が根本的に異なります。I型レールにC型用のランナーを入れようとしても、物理的に入りません。出窓や、手で曲げられるカーブレールを使用している場合は、必ず「I型専用ランナー」を探す必要があります。ホームセンターでも取り扱いが少ない場合があるため、ネット通販での購入も検討してみてください。

「ナショナル」など古いメーカーの廃盤レールへの対応策

築年数が30年〜40年以上の戸建てやマンションでは、レールのエンドキャップに「National(ナショナル)」「松下電工」といった刻印があるケースがよく見られます。これらは現在のパナソニックの前身ですが、当時の製品規格の中には、現在の「C型」と似て非なる独自の規格が採用されていることが多々あります。

特に厄介なのが「中空レール」と呼ばれるタイプや、溝幅が極端に狭いタイプです。これらは、現在の市販されている汎用ランナーを入れると、途中で詰まって動かなくなったり、そもそも入らなかったりします。パナソニックの住宅設備部門では現在も一部の補修部品を供給していますが、古い製品に関しては既に「廃盤(生産終了)」となっているケースが少なくありません。

もし純正部品が入手できず、汎用品も合わない場合は、残念ながら「レールごとの交換」を検討する時期に来ています。無理にサイズの合わないランナーを加工して使おうとすると、レール自体を破損させたり、カーテン落下による怪我の原因になったりします。型番(例:SE…のような品番)が読み取れる場合は、一度メーカーのお客様相談窓口に問い合わせるか、内装リフォームのプロに相談するのが確実な解決策です。

「トーソー」のエリートなど主要メーカー品の特徴と互換性

日本国内のカーテンレール市場において、圧倒的なシェアと信頼を誇るメーカーが「TOSO(トーソー)」です。おそらく、日本の住宅の半数以上でトーソーの製品が使われていると言っても過言ではありません。中でも「エリート」というシリーズは、昭和の時代から続く超ロングセラー商品であり、カーテンレールの代名詞的存在です。

TOSOエリート用ランナーのここが凄い

「エリート」用のランナーは、単にプラスチックの塊が滑っているわけではありません。タイヤ(ホイール)部分が独立して回転する精巧な構造になっており、摩擦抵抗を極限まで減らしています。もしご自宅のレールがトーソー製(エンドキャップにTOSOのロゴがある)なら、汎用品ではなく、数百円高くても純正の「エリート用ランナー」を購入することを強くお勧めします。

トーソー以外にも、「タチカワブラインド」や「岡田装飾金物(OS)」、かつての「ヨコタ(現在は事業停止)」などのメーカーが存在します。基本的には、レールと同じメーカーの純正ランナーを使うのが最もスムーズで静かですが、これら主要メーカーの標準的な機能性レールであれば、C型対応の汎用品でも多くの場合は代用が可能です。

音が静かな「静音」タイプや隙間を防ぐ「マグネット」付き

「夜勤明けで昼間に寝ていると、家族がカーテンを開ける音で目が覚めてしまう」「赤ちゃんの昼寝を邪魔したくない」といった切実な悩みには、「静音ランナー」への交換が劇的な効果を発揮します。静音ランナーは、タイヤ部分にエラストマーなどのゴムに近い軟質樹脂を使用していたり、軸の回転精度を高めたりすることで、走行時の「ガラガラ音」を大幅にカットしています。

また、両開きのカーテンを使っていると、どうしても中央に隙間ができてしまい、そこから光が漏れたり、冬場の冷気が入ってきたりすることがあります。これを解消するのが「マグネットランナー」です。これは先頭のランナー(カーテンの合わせ目に来るランナー)に磁石が内蔵されているタイプで、閉めると左右のカーテンが「カチッ」とくっつきます。

注意点として、マグネットランナーにはN極とS極の組み合わせがあります。通常は1パックにペアで入っていますが、片方だけ交換しようとすると磁極が反発して閉まらなくなることがあるため、必ず左右セットで交換するようにしましょう。

「紐引き用」や特殊な形状をしたランナーの役割とは

一般家庭ではあまり見かけませんが、学校の体育館、ホテルの宴会場、あるいは病院のベッド周りの間仕切りカーテンなどで、長い紐(コード)を引いてカーテンを開閉する仕組みを見たことがあるでしょうか。これらに使われているのは「紐引き用ランナー」や「先頭マスターランナー」と呼ばれる特殊な部品です。

これらのランナーは、カーテンの全重量を牽引するための強度が必要なため、通常のランナーよりもボディが大きく、金属パーツが組み込まれていたり、紐を通すための特殊な穴が開いていたりします。また、一般家庭でも、吹き抜けの高い位置にある窓や、天窓(トップライト)などの手が届かない場所には、この紐引き式や電動式のレールが採用されていることがあります。これらの特殊ランナーが破損した場合、汎用品で代用することはほぼ不可能です。専門的な知識が必要になるため、カーテン専門店や施工業者に取り寄せを依頼する必要があります。

カーテンレールランナーの「規格」を正しく測る方法と確認ポイント

「見た感じ、だいたいこれくらいのサイズだろう」という目分量での購入は、ほぼ間違いなく失敗の元です。カーテンレールランナーの世界では、たった1ミリの差が「入らない」あるいは「レールから脱落する」という致命的な欠陥につながります。ここでは、プロの内装業者も実践している正確な採寸方法と、購入前に必ずチェックすべきポイントを詳しく解説します。

定規を使った正しい「溝幅」の測り方と寸法の重要性

ランナー選びにおいて、最も重要でクリティカルな数値が「溝幅(開口幅)」です。これは、レールの下側に開いている、ランナーの首部分が通る隙間の幅のことです。以下の手順に従って、正確に測定してください。

失敗しない採寸の3ステップ

  1. 定規を当てる:脚立に乗り、レールの真下から定規を当てます。メジャー(コンベックス)よりも、プラスチック製の定規の方が見やすい場合があります。
  2. 溝幅を測る:レールの隙間の「左端」から「右端」までの距離をミリ単位で読み取ります。
  3. 内寸高さを測る:可能であれば、レール内部の天井から底面までの高さも測ります。ランナーの背が高すぎるとつかえてしまうためです。

一般的な日本国内のC型レールの溝幅は、約6mm〜8mm程度が標準規格です。市販されている多くの汎用ランナーの首の太さは約5mm〜5.5mm程度で作られています。もし、ご自宅のレールの溝幅が5mm以下であったり、逆に10mm以上あったりする場合は、特殊な規格である可能性が高いため、汎用品の購入は避けてください。特に、10mm以上ある場合はランナーがすっぽ抜けて落下してしまう危険性があります。

高い場所にあるレールを外さずにサイズを確認するコツ

「窓の位置が高すぎて、定規を当ててメモリを読むのが難しい」「老眼で細かい目盛りが見えない」といった悩みをお持ちの方も多いでしょう。また、レールを壁から取り外すのは大掛かりな作業になり、現実的ではありません。

そんな時に最も確実な方法は、「現在使われているランナーを1つだけ取り出して、サンプルとしてお店に持っていく」ことです。レールの両端にあるキャップさえ外せれば、ランナーを抜き取ることができます。抜き取った現物を持参し、ホームセンターの売り場でパッケージの上から重ね合わせて確認すれば、サイズ間違いのリスクをゼロにできます。

もしキャップが固くて外せない、あるいは脚立に乗るのが怖いという場合は、割り箸や厚紙の切れ端をレールの溝に差し込み、幅に合わせてペンで印をつける(マーキングする)というアナログな方法も有効です。その印を地上で定規を使って測れば、安全かつ正確に寸法を知ることができます。

買ってから「合わない」と気づいた時の対処法と汎用品のリスク

「ちゃんと測ったつもりだったのに、買ってきたランナーが入らない!」というトラブルは意外と多く発生します。この時、絶対にやってはいけないのが「力任せに押し込む」ことです。プラスチックのランナーよりも、金属製のレール(特にアルミ製)の方が柔らかい場合があり、無理に押し込むとレールの溝が変形して波打ってしまいます。一度レールが変形すると、正しいサイズのランナーを入れてもスムーズに動かなくなってしまいます。

もしサイズが合わなかった場合、未開封であればレシートと一緒に店舗へ持参すれば交換対応してくれる可能性がありますが、開封済みやパッケージを破損している場合は難しいでしょう。数百円の損失は痛いですが、レール全体をダメにしてしまうリスクを考えれば、潔く諦めて正しいサイズのものを買い直すのが賢明です。「もったいないから」といって、ランナーをカッターで削って加工するのもお勧めしません。走行面がガタガタになり、騒音の原因になります。

メーカーや「種類」が全くわからない時の確実な調べ方

「古い家だから取扱説明書もないし、メーカー名のロゴも見当たらない」という場合は、現代の利器、スマートフォンのカメラ機能をフル活用しましょう。以下の3つのアングルから写真を撮影してください。

  • レールの断面(端のキャップを外した状態、または真横からのアングル)
  • 現在付いているランナーの形状(横顔と正面)
  • レール全体の雰囲気とブラケット(取付金具)の形状

これらの写真を鮮明に撮影し、Googleレンズなどの画像検索機能にかけると、似たような製品が見つかることがあります。また、その写真をインテリアショップや大型ホームセンターのカーテン担当者に見せるのも非常に有効です。彼らは経験豊富なプロですので、形状の特徴(例えばレールの溝の形状や、ランナーのタイヤの付き方など)から、「これは古いヨコタのレールですね」とか「これなら現行のTOSOエリートで代用できますよ」といったアドバイスをくれるはずです。

交換に必要な「個数」の数え方と予備の考え方

ランナーを交換する際、「とりあえず1袋(8個入り)買っておけばいいか」と適当に済ませていませんか?ランナーの数が足りないと、カーテンの上部がだらんと垂れ下がって見た目が悪くなりますし、逆に多すぎると余計なランナーが邪魔をしてカーテンが端まで閉まらなくなります。

適正なランナーの数は、カーテンの仕様(ヒダの倍率)によって決まりますが、最も確実なのは「現在掛かっているカーテンのフックの数を数える」ことです。フックの数と同じだけランナーが必要です。一般的には、幅100cmのカーテン1枚につき、7個〜9個程度のランナーが使われています(マグネットランナーを除く)。

予備を持つことの重要性

購入する際は、計算上の必要個数ギリギリではなく、必ず「プラス2〜3個」多めに購入することをお勧めします。交換作業中にうっかり落として家具の裏に入ってしまったり、将来的にまた1つだけ割れたりした時に、予備があればすぐに対応できます。数百円の部品のために、またガソリン代や電車賃を使ってお店に行くのは非効率的です。

カーテンの動きが悪いのはランナーの「規格」違いが原因?

「カーテンが重くて開け閉めが億劫だ」と感じる原因は、ランナーの経年劣化だけではありません。意外と見落としがちなのが、「過去に異なる規格のランナーを継ぎ足したことによる混在」です。例えば、元々付いていた純正ランナーの間に、サイズが微妙に違う100均のランナーを混ぜて使っているようなケースです。

規格の違うランナーが混在すると、レールの内部でランナー同士の高さが揃わず、引っ張り合う力が均等にかかりません。その結果、ランナーが斜めになってブレーキがかかったような状態になります。もし動きが悪いと感じたら、一度全てのランナーをレールから取り出し、種類が統一されているかチェックしてみてください。バラバラの種類が混ざっている場合は、全て新品の同じ規格のものに総入れ替えすることで、驚くほどスムーズな動きが蘇ります。

「滑らない」時にシリコンスプレーを使う際の注意点

ランナーの滑りを復活させる裏技として、潤滑スプレーの使用は非常に効果的です。しかし、ここで一つ重大な警告があります。自転車のチェーンや機械部品に使われる「石油系溶剤を含む潤滑スプレー(有名なKURE 5-56など)」は、プラスチック製のカーテンレールやランナーには絶対に使用しないでください。

石油系の溶剤は「ケミカルクラック」と呼ばれる現象を引き起こし、プラスチックを急激に劣化させ、ひび割れや破損を招きます。また、油分を含んでいるため、空気中のホコリを吸着してしまい、時間が経つと黒いヘドロ状の汚れとなって、かえって動きを悪くします。

カーテンレールに使用して良いのは、「シリコンスプレー(溶剤を含まないドライタイプ)」や「家具・建具用」と明記されたものだけです。これらは速乾性があり、ベタつかず、プラスチックを傷めません。使い方のコツは、レールに直接大量に吹きかけるのではなく、要らない布やティッシュに一度スプレーし、その布でレールの溝(ランナーが走る道)を拭き上げるように塗布することです。これだけで、新品同様の滑りが復活します。

カーテンレールランナーの「規格」に合った交換・後入れ手順

ご自宅のレールに適合する正しい規格のランナーを入手できたら、いよいよ交換作業の実践です。「難しそう」と身構える必要はありません。仕組みさえ分かれば、誰でも簡単に行えるメンテナンス作業です。ここでは、基本的な交換手順から、特殊な事情がある場合の裏技まで、私が実践しているノウハウを余すことなく紹介します。

基本の手順:レールエンドキャップの外し方と交換の流れ

最も標準的で、かつ確実な交換方法は、レールの両端にある「エンドキャップ(止まり木)」を取り外して、そこからランナーを出し入れする方法です。必要な道具は、一般的なプラスドライバー1本だけです。

交換ステップの詳細解説

  1. カーテンを外す:まず、カーテンをランナーから全て取り外します。この時、ついでにカーテンフックが破損していないかチェックしておくと良いでしょう。フックの詳しい扱い方については、カーテンフック(金属)の付け方を完全解説!A・Bフックの違いや向きもの記事が参考になります。
  2. エンドキャップのネジを緩める:レールの端に付いているキャップを固定している小さなネジを、ドライバーで反時計回りに回して緩めます。完全にネジを抜く必要はなく、緩めるだけでキャップが引き抜けるタイプも多いです。高所作業になるため、ネジを落として紛失しないよう注意してください。
  3. 古いランナーを排出する:キャップが外れると、レール端の開口部からランナーが出し入れできるようになります。レールを少し下に傾けるか、手で押し出して、古い劣化したランナーを全て取り出します。
  4. 新しいランナーを挿入する:新しいランナーを、必要な個数(カーテンフックの数)だけ、向きを揃えて溝に滑り込ませます。マグネットランナーを入れる場合は、一番最初(中央側)に入れてください。
  5. 元に戻す:エンドキャップを再度取り付け、ネジをしっかりと締めて固定します。最後にカーテンを掛けて動作確認をすれば完了です。

「後入れランナー」ならレールを外さずに交換が可能

基本の手順は上記の通りですが、現実には「レールが壁際ギリギリに設置されていて、ドライバーが入る隙間がない」「エアコンの室外機ホースカバーが邪魔でキャップが外せない」といったケースが多々あります。そんな時に救世主となるのが、「後入れランナー(アトイレランナー)」という便利なアイテムです。

後入れランナーは、その名の通り、レールのエンドキャップを外すことなく、レールの途中(溝の開口部)から直接差し込むことができる特殊な構造をしています。形状はメーカーによって異なりますが、基本的には以下のような仕組みになっています。

  • 回転式:ランナーのボディを横向きにしてレールの溝に挿入し、中で90度回転させて固定するタイプ。
  • 押し込み式:弾力性のある素材でできており、下から「パチン」と押し込むだけでハマるタイプ。

通常のランナーに比べて単価は少し高くなりますが(1個数十円〜百円程度)、レール自体を壁から取り外すという大工事の手間とリスクを考えれば、コストパフォーマンスは最強の部類に入ります。

補充用や「SCランナー」の正しい使い方と入れ方

後入れランナーの中でも、特にDIYユーザーからの評価が高いのが、トーソー製の「SCランナー」です。これは主に「ランナーが1個だけ割れてしまった」「カーテンのヒダを増やしたいのでランナーを足したい」といった、補充用として最適です。

SCランナーを上手に入れるコツ

SCランナーを挿入する際は、少し指先に力を入れて、グッと押し込む必要があります。一度レールに入ると、簡単には抜け落ちないように設計されているため安心ですが、逆に取り出すときは少しコツがいります。注意点として、あくまで「補修・追加用」として設計されているため、全てのランナーをこのSCランナーにするのはお勧めしません。走行のスムーズさは、やはり標準のランナーの方が上だからです。

自分で交換する場合の費用と業者への依頼の判断基準

ランナー交換をDIYで行うか、業者に頼むか迷っている方のために、費用の目安と判断基準を整理しました。

項目DIYで行う場合業者に依頼する場合
費用の目安部品代のみ(数百円〜2,000円程度)出張費・技術料・部品代(5,000円〜15,000円程度)
所要時間30分〜1時間(買い出し含む)作業自体は15分程度だが、日程調整が必要
メリット圧倒的に安い。自分のタイミングでできる。高所でも安全。確実に適合する部品を選んでくれる。
デメリット規格間違いのリスクがある。高所作業の危険。コストが高い。繁忙期は予約が取りにくい。

判断の基準は、ズバリ「安全に作業ができる環境か」です。一般的な腰高窓や掃き出し窓であればDIYで十分可能ですが、脚立の最上段に乗らないと届かないような高所の窓や、階段の踊り場にある窓などは、転落事故のリスクがあります。無理をして怪我をしては元も子もありませんので、危険を感じる場所は迷わずプロの内装業者や便利屋さんに依頼してください。

賃貸住宅で交換する際の注意点と原状回復

賃貸物件にお住まいの方から、「勝手にランナーを交換しても怒られないか?」という質問をよく受けます。基本的に、カーテンレールランナーは「消耗品」という扱いですので、入居者自身の負担で交換すること自体は問題視されないことがほとんどです。

ただし、退去時のトラブル(原状回復義務)を避けるために、以下のポイントを守ってください。

  • 元の部品を捨てない:交換のために取り外した古いランナーや、エンドキャップのネジなどは、ビニール袋に入れて大切に保管しておきましょう。退去時に「元に戻してください」と言われた場合に対応できます。
  • レール自体は傷つけない:レール本体を交換したり、壁に新たなネジ穴を開けたりするのはNGです。あくまで「ランナーの入れ替え」に留めてください。

もし、入居直後からランナーが壊れていた場合は、管理会社や大家さんに連絡すれば、オーナー負担で修理してくれる可能性が高いです。自分で直す前に、まずは一本電話を入れてみるのが賢い対応です。

ランナーの寿命と耐久性から考える適切な交換時期

プラスチック製のランナーには明確な寿命があります。設置環境にもよりますが、一般的には5年〜10年程度が交換の目安と言われています。特に、日当たりの良い南向きの窓や、結露の多い北側の窓では劣化が早く進みます。

交換すべきサインは以下の通りです。

  • ランナーの表面に白い粉が吹いている(チョーキング現象)
  • 白かったプラスチックが、黄色や茶色に変色している
  • カーテンを開閉するたびに「キイキイ」「ガラガラ」と異音がする
  • 1つでも割れて脱落した

「1個割れただけだから」と放置しておくと、残った正常なランナーに過度な荷重がかかり、連鎖的に次々と割れていくことがあります。また、劣化したプラスチックが粉砕してレール内部に詰まると、掃除が大変になります。1個でも寿命による破損が見られたら、そのレールのランナーは全て寿命を迎えていると考え、全数交換することをお勧めします。

まとめ:カーテンレールランナーの規格を確認して快適な窓辺に

たかが小さなプラスチックの部品、ランナー。しかし、その役割はカーテンというインテリアの主役を支え、毎日の光と風のコントロールを担う非常に重要なものです。動きの悪いカーテンを毎日無理やり引っ張るストレスは、知らず知らずのうちに生活の質を下げています。

今回の記事でお伝えした通り、重要なのは「いきなりお店に行かない」こと、そして「自宅のレールの規格(溝幅や形状)を正しく知る」ことです。C型か角型か、溝幅は何ミリか。これさえ分かれば、ネット通販でもホームセンターでも、迷うことなく最適な部品を選び出し、数百円のコストで劇的に快適な窓辺を取り戻すことができます。ぜひ、次の休日はメジャーとドライバーを持って、窓辺のメンテナンスに挑戦してみてください。

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この記事を書いた人

コメント

コメント一覧 (1件)

  • ランナーを買い足す際に参考にさせていただきました
    なんてご親切な内容なのでしょう
    心より御礼申しあげます

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