一人でも失敗しないカーテンの測り方の準備と道具

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一人でも失敗しないカーテンの測り方の準備と道具

いざ「部屋の模様替えをしよう!」「新しいカーテンを買おう!」と思い立っても、最初にして最大の難関として立ちはだかるのが「採寸」のプロセスですよね。特に、進学や就職、転勤などで初めての一人暮らしを始める方にとって、あの長くて高い場所にあるカーテンレールを一人で測るというのは、想像以上にハードルの高い作業です。「長いメジャーを空中でどうやって押さえればいいの?」「脚立に乗って測っている最中にバランスを崩したらどうしよう」といった物理的な不安はもちろん、「もし測り間違えて、サイズ違いのカーテンが届いたらどうしよう(返品できないし…)」という精神的なプレッシャーも相当なものがあります。

実は、何を隠そう私自身も、初めての引越しの際に「まあ、だいたいでいいか」と適当に窓枠を測って注文してしまい、届いたカーテンの裾が床にズルズルと引きずって掃除のたびにストレスを感じる、という苦い失敗経験があります。オーダーカーテンは決して安い買い物ではありませんから、一度の失敗が大きな痛手となります。

でも、安心してください。プロの職人さんが使うような高価で特別な道具がなくても、身近にあるアイテムや、100円ショップで手に入るグッズ、そしてちょっとした「プロの知恵」を借りるだけで、一人でも驚くほど正確に、そして安全に測ることができるんです。まずは、作業をスムーズかつ確実に進めるための準備と道具選びから詳しく見ていきましょう。ここをしっかり準備するかどうかが、仕上がりの美しさ(フィッティング)を決めると言っても過言ではありません。

正確な採寸には柔らかいメジャーより金属製コンベックス

みなさん、採寸と聞いてまず手に取るのはどんなメジャーでしょうか?もし、裁縫箱に入っているような柔らかい布製やビニール製のメジャー(テープメジャー)を使おうとしているなら、ちょっと待ってください。実はこれ、一人でのカーテン採寸には全くおすすめできません。

なぜなら、布製のメジャーはふにゃふにゃしていて「コシ」がないため、長い距離(例えば2メートル幅の窓など)を測ろうとすると、重力で中央部分がたわんで垂れ下がってしまったり、空中でテープがねじれて裏返ったりしてしまい、正確な直線距離を測ることが非常に困難だからです。数センチの誤差は許容範囲と思われるかもしれませんが、カーテンの世界において、特に丈(高さ)の数センチのズレは、裾が床に擦れて真っ黒になったり、逆に短すぎて光が漏れたりといった致命的な失敗に直結します。

おすすめの道具:金属製のコンベックス(巻尺)

建築現場などでよく見かける、金属製のテープがシュルシュルと巻き取られるタイプのメジャーです。ホームセンターはもちろん、最近では100円ショップの工具コーナーでも十分使えるものが手に入ります。

選ぶ際のポイント

  • 直進性(コシ)がある:金属特有の湾曲構造により、空中に伸ばしてもピンと真っ直ぐに自立するため、一人でも離れた場所までテープを届かせることができます。
  • 爪(フック)がついている:先端の金属の爪をカーテンレールのランナーに引っ掛けることができるため、片手がふさがらずに済みます。
  • ストッパー機能:引き出したテープをその位置で固定できるロック機能付きのものを選ぶと、数値を読み取る際にテープが勝手に巻き戻るのを防げるので必須級の機能です。

もし手元にない場合は、これから長く生活していく上で家具の配置換えなどにも役立ちますので、一つしっかりしたものを用意しておくことを強くおすすめします。幅広の窓を一回で測りきれるよう、長さは「3.5m」や「5.5m」あるものを選ぶと安心ですよ。

メジャーがない時はスマホの計測アプリで代用できるか

最近のテクノロジーの進化は目覚ましく、iPhoneなどのスマートフォンには標準でAR(拡張現実)機能を使った「計測アプリ」が搭載されています。カメラをかざすだけで空間の長さが測れるなんて、夢のようですよね。「これを使えば、わざわざメジャーを買ったり探したりする必要なんてないのでは?」と思う方も多いでしょう。

確かに、新居の内見時に「ここにベッドが入るかな?」「ソファの幅はどれくらいかな?」といった、大まかなサイズ感やレイアウトのシミュレーションをする際には、この計測アプリは非常に便利で優秀なツールです。しかし、こと「カーテンのオーダー発注」というシビアな場面に関しては、あくまで「目安」として使うに留めることを強くおすすめします。

計測アプリのリスクと限界

スマホの計測アプリは、部屋の明るさ、壁の色、カメラのアングル、そして手ブレなどの環境要因によって、数センチ〜時には十数センチの誤差が生じることがあります。カーテンレールという細い対象物を正確に認識させるのも意外と難しいものです。「198cm」なのか「200cm」なのか、この2cmの差がカーテンの仕上がりを左右します。失敗してお金を無駄にしないためにも、発注用の最終数値は、必ず物理的なメジャー(コンベックス)で測った数値を採用してください。

一人暮らしの女性でも安心な脚立や踏み台の活用

日本の住宅において、一般的な掃き出し窓のカーテンレールは床から約2メートル、高いものでは2.2メートル以上の位置に取り付けられています。身長の高い男性ならまだしも、女性が一人で作業する場合、背伸びをしてギリギリ手が届くかどうか……という状態で測ろうとするのは非常に危険です。

無理な体勢で測ろうとすると、目線がレールの高さと合わず斜め下から見上げることになり、目盛りの読み間違い(視差による誤差)が発生しやすくなります。それ以上に怖いのが、バランスを崩しての転倒や、持っていたメジャーを落として床を傷つけてしまうリスクです。

必ず、安定した脚立や踏み台を用意して、レールの高さまでしっかりと目線を上げられる環境を作ってください。

代用品を使う場合の注意点

もし専用の脚立がない場合、安定感のあるしっかりとしたダイニングチェアなどで代用することも可能ですが、以下の点には絶対注意してください。

  • 回転椅子・キャスター付き椅子は厳禁:オフィスチェアのように座面が回ったり、車輪がついている椅子に乗るのは自殺行為です。絶対にやめましょう。
  • 折りたたみ椅子も注意:簡易的なパイプ椅子などは、上に立つことを想定して作られていないため、座面が抜ける恐れがあります。
  • ソファやベッドなど柔らかい場所:足場が沈み込んでバランスを崩しやすいので不向きです。

測る場所の基本は「窓枠」ではなく「カーテンレール」

これが、カーテン採寸において最も多くの人が陥りやすく、かつ最も致命的な勘違いポイントです。「窓の大きさに合わせてカーテンを買うんだから、窓枠の内側や外側を測ればいいんでしょ?」と思われがちですが、実は違います。

カーテンを吊るすのは、窓枠(サッシ)ではなく、その上についている「カーテンレール」ですよね。カーテンの幅や丈は、あくまで「カーテンレール」を基準にして決定されます。

絶対のルール:窓枠ではなく「レール」を測る

もし窓枠のサイズで注文してしまうと、いざ取り付けた時に「幅が足りなくてカーテンが閉まらない!」「丈が長すぎて床についちゃった!」という事態になりかねません。特に最近の住宅やリノベーション物件では、窓枠よりも左右に大きく張り出してレールが設置されているケースや、逆に窓枠の内側にコンパクトに収まっているケースなど様々です。必ず、実際にカーテンフックを掛けることになる「レールのランナー」を基準点として測ってください。

ランナーの爪を固定するためのテープやクリップの裏技

一人でカーテンを測る時の最大の悩み、それは物理的に「手が足りない」ということです。「右端にメジャーの爪を引っ掛けて、左端の数値を読もうとしたその瞬間、『バチン!』と爪が外れてメジャーが勢いよく巻き戻ってくる……」。この経験、あるあるですよね。何度もやり直しているうちにイライラが募り、壁紙やレールを傷つけてしまう原因にもなりかねません。

そこで、誰でもできる簡単な解決策をご紹介します。それが、マスキングテープや洗濯バサミ、大きめのダブルクリップなどの固定具を活用することです。

具体的な手順

  1. メジャーの先端(爪)を、基準となる固定ランナー(動かない輪っか)に引っ掛けます。
  2. その状態で、爪とランナーごとテープでぐるぐる巻きにするか、クリップでガッチリと挟んで固定してしまいます。
  3. 軽く引っ張ってみて外れないことを確認したら、落ち着いて反対側へ移動し、メジャーを伸ばします。

たったこれだけのことですが、作業効率と精神的な余裕が劇的に変わります。テープで固定してしまえば、メジャーが落ちる心配がないので、反対側でじっくりと正確な数値を読み取ることができます。これこそが、一人採寸を成功させるための必須テクニックと言えるでしょう。

採寸数値を記録するメモ用紙と筆記用具の重要性

「幅は185センチね、OK、覚えた」と思っていても、丈を測るために脚立を上り下りしている間に「あれ、さっきの幅、185だっけ? 180だっけ? それとも195?」と記憶が曖昧になることは驚くほどよくあります。あるいは、ネット注文の入力画面で、幅の欄に丈の数値を、丈の欄に幅の数値を入力してしまう「テレコ(逆転)」ミスも後を絶ちません。

人間の記憶力を過信せず、必ずその場ですぐに書き留められるメモ用紙とボールペンを用意しましょう。スマホのメモアプリでも構いませんが、画面ロックを解除する手間がない紙とペンの方が、作業中はスムーズかもしれません。

おすすめの記録フォーマット

文字だけで羅列するのではなく、簡単な「窓の絵(四角形)」を描いて、その横と縦に矢印を引き、そこに数値を書き込む形式が最も間違いが少ないです。「W(Width=幅)」「H(Height=高さ)」という記号を添えると、よりプロっぽく、かつ入力ミスを防げますよ。

カーテンの測り方で一人が困る高所作業の安全確保

最近のデザイナーズマンションや戸建て住宅で見られる「吹き抜けの窓」や、脚立に乗っても全く手が届かないような「高所の明かり取り窓」。こうした特殊な窓の場合、一人で無理をして測ろうとするのは非常に危険ですので絶対にやめましょう。万が一転落すれば、大怪我につながります。

そのような場合は、以下の方法を検討してください。

  • 管理会社やハウスメーカーに問い合わせる:建築図面(立面図や建具表)には窓やレールの正確なサイズが記載されています。
  • プロに依頼する:カーテン専門店やニトリなどの量販店では、出張採寸サービス(有料、または購入条件付きで無料)を行っていることが多いです。プロに任せれば責任を持って測ってくれるので安心です。
  • レーザー距離計を使う:もしご自身で測るなら、床に置いてボタンを押すだけで天井までの距離が測れる「レーザー距離計」が便利ですが、ランナーの正確な位置を狙うにはコツがいります。

実践編!一人でできるカーテンの測り方と計算手順

さあ、道具と心の準備ができたら、いよいよ実践です。ここでは、具体的な測り方の手順と、測った「実測値」から実際に発注する「注文サイズ」を割り出す計算ロジックを詳しく解説します。ただ測った数字をそのまま入力するのではなく、適切な「ゆとり」や「調整」を加えることが、プロ並みの美しい仕上がりにするための秘訣なんです。

横幅(巾)は固定ランナーの中心から中心までを測る

まずは横幅(巾)の測定から始めましょう。ここで絶対に守るべきポイントは、レールの端から端までを測るのではなく、「固定ランナー(キャップストップ)」の穴から穴までを測るということです。「固定ランナー」とは、レールの両端にあって動かない(固定されている)ランナーのことです。

レールの種類によって測る場所が微妙に異なりますので、ご自宅のレールがどのタイプか確認してください。

レールの種類特徴測るポイント(基準点)
機能性レール
(一般的)
アルミやステンレス製で、カーテンボックス内や一般的な窓によく使われるタイプ。レール両端にある「固定ランナーのリング(穴)の中心」から、反対側の「固定ランナーのリングの中心」まで。
装飾レール
(ポール状)
木製やアイアン製で、棒状のレール。両端に飾り(フィニアル)がついているタイプ。両端のキャップ(飾り)の付け根付近にある「固定されたリング」から、反対側の「リング」まで。
※飾り部分はサイズに含めない!

特に装飾レールの場合、両端の大きな飾り部分まで含めて測ってしまうと、カーテンの幅が広くなりすぎてブカブカになり、美しいドレープが出なくなってしまいます。あくまで「カーテンが動く範囲」を測るのが正解です。

仕上がり幅に必要な「ゆとり分」の計算を忘れない

レールの幅(固定ランナー間の距離)を正確に測れたとしましょう。例えば、その数値が「200cm」だったとします。では、注文サイズも「200cm」で良いのでしょうか?答えはNOです。

もし実測値ギリギリで作ってしまうと、カーテンを閉めた時に生地がピーンと張り詰めてしまい、余裕がなくなります。その結果、ドレープ(ヒダ)の山がきれいに見えなかったり、中央の合わせ目(マグネット部分)が閉まらずにパカっと開いてしまったりする原因になります。これを防ぐために、計算で「ゆとり分」を加算します。

ゆとり分の計算式

一般的には、測ったレール幅に対して約1.03倍〜1.05倍(3%〜5%増し)のサイズで注文するのがセオリーです。

  • 計算例:レール幅(実測値)が200cmの場合
    200cm × 1.05 = 210cm

この計算で弾き出した「210cm」が、実際にオーダーする時の「仕上がり幅」になります。この5%のゆとりがあることで、閉めた時にも自然なウェーブが保たれ、また両端を壁側に折り込んで光漏れを防ぐ「リターン仕様」にする際にも余裕を持って対応できるようになります。

掃き出し窓の丈は床からマイナスして引きずりを防ぐ

次は高さ(丈)の決定です。まずは、床まである大きな窓「掃き出し窓」のケースです。

測定の起点は、常に「固定ランナーのリング(穴)の下端(カン下)」です。ここからメジャーを下ろし、床面までの垂直距離を測ります。

そして、ここでの調整ルールは「実測値から1cm〜2cm引く」ことです。
例えば、ランナーから床までが「200cm」だった場合、注文サイズ(仕上がり丈)は「198cm〜199cm」にします。

なぜ短くするの?

  • 摩耗防止:裾が床に触れていると、開閉の摩擦で生地が傷んだり、裾が黒ずんで汚れたりします。
  • 埃の付着防止:床の埃や髪の毛をカーテンが掃除機のように集めてしまうのを防ぎます。
  • 美しい落ち感:生地が床に変にたわむことなく、ストンときれいに落ちるシルエットを作ります。

海外のインテリアなどでは、わざと裾を長くして床に垂らす「ブレイクスタイル」という手法もありますが、靴を脱いで生活し、床の清潔さを重視する日本の住宅事情においては、床から少し浮かせるスタイルが最も機能的で衛生的と言えるでしょう。

腰高窓は枠下よりプラスして光漏れと寒さをガード

大人が立った時の腰くらいの高さにある「腰高窓」の場合、考え方は掃き出し窓とは逆になります。測定の起点は同じく「ランナーの穴の下端」ですが、終点は「窓枠の下端」です。そして、そこから「プラス15cm〜20cm」長くするのが基本ルールです。

例えば、ランナーから窓枠の下までが「120cm」だとしたら、注文サイズは「135cm〜140cm」にします。

なぜ長くするの?(重要:断熱効果)

窓は、家の中で最も熱が出入りする場所です。
資源エネルギー庁のデータによると、冬の暖房時に家から逃げ出す熱のなんと約58%が、窓などの開口部から流出しているとされています。(出典:経済産業省 資源エネルギー庁『住宅の省エネ性能の向上』

もしカーテンを窓枠ぴったりで作ってしまうと、冷やされた空気がカーテンの下から室内に流れ込んでくる「コールドドラフト現象」が起きやすくなります。丈を長くして窓枠の下の壁まで覆うことで、この冷気の侵入をブロックし、暖房効率を格段にアップさせることができるのです。もちろん、下からの光漏れを防ぐ効果もあります。

ただし、窓のすぐ下にデスクやベッドのヘッドボード、ソファなどが置かれている場合は例外です。カーテンが家具にぶつかってしまうと邪魔になりますので、家具の上端から1cm〜2cm空くような長さに調整してください。

レースカーテンはドレープよりも丈を短く調整する

一般的な家庭では、厚手の「ドレープカーテン」と薄手の「レースカーテン」を二重に吊るすことが多いと思います。この時、両方を全く同じ長さで注文してはいけません。

正解は、レースカーテンをドレープカーテンよりも「1cm〜2cm短く」することです。

もし同じ長さにしてしまうと、ふとした拍子にレースカーテンがドレープの裾からチョロチョロとはみ出して見えてしまい、非常にだらしない印象になります。また、掃き出し窓の場合、ドレープと同じ長さだとレースも床スレスレになり、汚れやすくなってしまいます。ドレープという「上着」の中に、レースという「下着」がきれいに収まっている状態を目指しましょう。

  • ドレープの仕上がり丈:200cmの場合
  • レースの仕上がり丈:198cm〜199cmで注文

多くのオーダーカーテンサイトでは、ドレープのサイズを入力すると自動的にレースのサイズを調整して提案してくれる機能もありますが、念のため自分でも確認しておくと安心です。

一人で測る時はメジャー本体を床に置くテクニック

掃き出し窓の丈を測る際、脚立に乗って上からメジャーを垂らし、そのまましゃがんで床の目盛りを読もうとする……これは一人作業では非常に難易度が高い動きです。しゃがんだ拍子に上で固定していたメジャーが外れたり、メジャーが斜めになって正確な数値が読めなかったりします。

そこで、発想を逆転させましょう。「メジャー本体を床に置く」のです。

逆転測定の手順

  1. メジャー本体を窓の下の床に置きます。
  2. テープを引き出して上に伸ばしていき、ランナーの穴の位置まで持ってきます。
  3. ランナーの穴の位置に来た目盛りを、立ったままの楽な姿勢で読み取ります。

この方法なら、重たいメジャー本体を空中で支える必要がなく、手元の目盛りを目の前で正確に確認できるので、誤差がほとんど出ません。また、脚立の上り下りの回数も減らせるので、安全性も向上します。まさに一石二鳥のテクニックです。

スマートフォンのカメラで高い位置の目盛りを確認

「メジャーを上まで伸ばしたけど、目盛りが細かすぎて見えない!」「老眼で小さい数字が読みにくい…」という悩みもよくあります。無理に背伸びをして目を凝らすのは危険ですし、読み間違いの元です。

そんな時は、文明の利器・スマートフォンのカメラ機能をフル活用しましょう。

メジャーをランナーの位置に当てた状態で、もう片方の手でスマホを持ち、目盛りの部分をパシャリと撮影(または動画撮影)してしまいます。この時、少し離れた位置からズーム機能を使っても良いですし、暗い場所ならフラッシュを使うのも有効です。

撮影さえしてしまえば、あとはスマホを手元に持ってきて、画像をピンチアウト(拡大)すれば、ミリ単位までくっきりと確認できます。証拠画像として残るので、後で「あれ?」と思った時の再確認にも使えて非常に便利ですよ。

カーテンの測り方で一人がやりがちな失敗と注文時の注意

採寸と計算、お疲れ様でした!ここまでの工程で、あなたの手元には正確な「注文すべきサイズ」が揃っているはずです。しかし、最後の最後の「注文(入力)」の段階でうっかりミスをしてしまい、全てが水の泡になってしまうケースが後を絶ちません。ここでは、特によくある失敗事例とその対策をまとめました。注文確定ボタンを押す前の「最終チェックリスト」として活用してください。

注文画面での幅と丈の入力ミスを未然に防ぐ確認法

ネット通販のオーダーフォームで最も多い失敗、それは「幅(Width)」と「丈(Height)」の数値を逆に入力してしまう(テレコ入力)ことです。

「そんな単純なミス、するわけないじゃん」と思われるかもしれませんが、慣れない専門用語や数字の羅列に集中していると、人間は意外と簡単にミスを犯します。もし逆に注文してしまったら、「幅が極端に狭くて丈が異常に長い(まるでのれんのような)カーテン」や、「幅だけ広くて丈がつんつるてんのカーテン」が届き、返品もできずに泣き寝入りすることになります。

確認の合言葉:「幅は横、丈は縦」

注文画面では「W」や「H」といったアルファベット表記の場合もあります。自分の窓の形を具体的にイメージして、「うちの掃き出し窓は、横幅(200cm)の方が、高さ(200cm)よりも…あ、ほぼ正方形か。でも腰高窓なら横(180cm)の方が縦(120cm)より明らかに数字が大きいはずだな」といった直感的なチェック(検算)も併せて行ってください。

正面付けと天井付けの違いで変わるフックの選び方

カーテンをオーダーする際、サイズと一緒に必ず聞かれるのが「フックの形状」です。「Aフック」と「Bフック」、どちらを選べば良いか即答できますか?これは、カーテンレールに対してカーテンをどのように吊るすか(レールを見せるか隠すか)の違いです。

フックの種類特徴と見え方選ぶべきシチュエーション
Aフック
(レールが見える)
カーテンがランナーの下から始まります。ボックスプリーツがきれいに見えます。装飾レールを使っている場合(レールを見せたい) カーテンボックスがある場合 天井付けのレールの場合 二重吊りのレースカーテン(※干渉を防ぐため必須)
Bフック
(レールが隠れる)
カーテンの頭が上に伸びて、レールを覆い隠します。一般的な機能性レールで、壁に「正面付け」されている場合 光漏れを少しでも防ぎたい場合 古いレールを隠したい場合

最大の注意点:「Bフック」は生地が上に立ち上がる分、レールの上部に余裕が必要です。もしレールが天井スレスレやカーテンボックス内に付いているのにBフックを選んでしまうと、カーテンの上部が天井に突っかかってしまい、開閉ができなくなるトラブルが発生します。
迷ったら、どんなレールにも対応できる「Aフック」を選んでおけば間違いありません。

ちなみに、金属製のフックを使っている場合や、フックの構造についてもっと詳しく知りたい方は、私が以前書いたこちらの金属フックに関する記事も参考にしてみてください。フックの向きや扱い方について、失敗談を交えて詳しく解説しています。

エアコンや家具との干渉を考慮したサイズ決定

採寸時には「窓」ばかりに集中しがちですが、窓の「周囲」にも目を向ける必要があります。

  • エアコンとの干渉:窓のすぐ横や上にエアコンが設置されていませんか?カーテンレールや、装飾レールの飾り(フィニアル)がエアコンにぶつかって取り付けられないことがあります。
  • クローゼットの扉:近くにクローゼットや部屋のドアがあり、開けた時にカーテンレールに当たらないか確認しましょう。
  • 家具との干渉:腰高窓の下に、ソファ、ベッド、デスク、チェストなどを置く予定はありませんか?「光漏れ防止のために丈を長くしたい」と思っても、長くしすぎると家具に当たって生地が折れ曲がったり、デスク上のパソコン排熱を妨げたりする可能性があります。

カーテンは空間の一部です。周りの障害物も含めて、無理のないサイズ設定(丈の調整や、装飾レールのキャップサイズの変更など)を行うことが大切です。

既製カーテンとオーダーカーテンのサイズ許容差

「オーダーカーテンは高いし納期もかかるから、ホームセンターやニトリで売っている既製カーテンで済ませたい」という場合もあるでしょう。既製カーテンは、幅100cmに対して丈が135cm、178cm、200cmの3パターンなどが一般的です。

この場合、多少のサイズ違いは妥協する必要があります。
幅に関しては、少し大きくても(ヒダが多くなるだけなので)問題ありませんが、足りないのはNGです。
丈に関しては、プラスマイナス数センチであれば、付属の「アジャスターフック」で調整が可能です。しかし、基本的には「大は小を兼ねる(丈は詰められるが伸ばせない)」という意識で選ぶのが無難です。既製品でどうしてもサイズが合わない場合は、無理せず「イージーオーダー」などを検討した方が、結果的に満足度は高くなると思います。

賃貸物件の古いレールやランナー不足のチェック

築年数が経っている賃貸アパートやマンションなどの場合、備え付けのカーテンレールが劣化していることがあります。

  • ランナーの破損・不足:経年劣化でランナーが割れて外れていたり、前の住人が持ち去って数が足りなかったりすることがあります。カーテンを買っていざ掛けようとしたら「フックを掛ける穴が足りない!」とならないよう、採寸のついでにランナーの数も数えておく(幅100cmあたり7〜9個が目安)と安心です。
  • 滑りの悪さ:ランナーの滑りが悪いと、カーテンの開閉がストレスになります。シリコンスプレーなどでメンテナンスするか、管理会社に相談してレールごと交換してもらう必要があるかもしれません。

もしランナーが足りない場合は、ホームセンターのカーテンコーナーで「後入れランナー」などの補充用部品が数百円で売られていますので、事前に購入しておきましょう。

両開きと片開きの枚数指定でよくある勘違い

最後に、注文時の「開き方」の指定に関する注意点です。
一般的な窓のように、中央から左右に分かれるスタイルを「両開き」、左右どちらか一方に寄せるスタイルを「片開き」と呼びます。

数量入力の罠に注意!

多くのオーダーカーテンサイトでは、以下のようなルールになっています。

  • 「両開き」を選択した場合:入力した仕上がり幅(例:200cm)を半分にしたサイズ(100cm)のカーテンが「2枚組」で届きます。
  • 「片開き」を選択した場合:入力した仕上がり幅(例:200cm)のカーテンが「1枚」届きます。

しかし、既製品のパッケージ販売の場合、「100cm幅×2枚入り」の商品もあれば、「100cm幅×1枚入り」の商品もあります。「両開きにしたいから、1枚入りの商品を数量2でカートに入れる」必要があるのか、それとも「2枚セットだから数量1でいい」のか、商品ページやパッケージの記載を熟読してください。ここを間違えると、倍の量のカーテンが届いて途方に暮れるか、半分しか届かずに片側が丸見え…という悲劇が起こります。

カーテンの測り方は一人でも道具と手順で成功する

ここまで、一人で行うカーテンの測り方について、準備から実践、そして注文時の注意点まで長文で詳しく解説してきました。読むだけでも少し大変だったかもしれませんが、ここまで読んでくださったあなたなら、もう知識はプロ級です。

最初は「一人で測るなんて無理かも…」とハードルが高く感じられたかもしれませんが、正しい基準点(ランナー)を知り、適切な道具(コンベックスと固定用テープ)を使い、そしてちょっとした計算(ゆとり分や丈の調整)を行えば、一人でも失敗なく、完璧なサイズのカーテンを手に入れることは十分に可能です。

カーテンは、部屋の壁面の大きな面積を占める重要なインテリアアイテムです。サイズがピシッと決まったカーテンは、それだけで部屋全体のグレードをぐっと引き上げ、日々の生活に快適さと潤いをもたらしてくれます。「まあいいか」と妥協せず、ぜひこの記事を参考に正確な採寸にチャレンジしてみてください。自分で測って選んだお気に入りのカーテンが、窓にシンデレラフィットした時の達成感と喜びは、きっと格別なものになるはずです。この記事が、あなたの素敵な部屋作りの第一歩として役立つことを心から願っています。

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