窓の寒さ対策にプラダンとレール!自作二重窓で冷気を防ぐ方法

冬の足音が聞こえ始めると、多くのご家庭で悩みの種となるのが「窓からの冷気」ですよね。暖房を強めても、窓際に立つとなぜかスースーとした寒さを感じる。夜寝ていると、顔のあたりに冷たい空気が降りてきて布団から出たくなくなる。そんな経験、きっと皆さんにもあるのではないでしょうか。

特に賃貸マンションにお住まいの方や、築年数が経過した木造住宅の場合、窓の断熱性能が低く、せっかく温めた空気がどんどん外へ逃げてしまっているケースが非常に多いんです。私自身も以前、北向きの部屋に住んでいた頃は、毎朝起きると窓が結露でびしょ濡れになり、カーテンを開けるたびに冷気が滝のように流れ込んでくる環境に悩まされていました。当時はプチプチを窓ガラスに貼って凌いでいましたが、見た目は決して良くありませんし、剥がれてきたりして効果も限定的でした。

そんな中で出会ったのが、「プラダン(プラスチックダンボール)」と「レール」を使って、自分で内窓(二重窓)を作るというDIY手法です。「えっ、窓を自作するなんて難しそう…」と思われるかもしれませんが、実はカッターナイフと両面テープさえあれば、誰でも驚くほど簡単に作れるんです。しかも、業者に頼んで本格的な内窓を設置する場合と比べて、費用は10分の1以下に抑えることも可能です。

しかし、ただ適当にプラダンを買ってきて貼ればいいというわけではありません。素材の選び方を間違えるとワンシーズンでボロボロになったり、寸法の測り方をミスしてレールから外れてしまったりと、失敗するポイントもいくつか存在します。この記事では、私が実際に試行錯誤してたどり着いた「絶対に失敗しないためのプラダン二重窓の作り方」を、プロの視点も交えながら徹底的に詳しく解説していきます。

  • プラダン二重窓がなぜこれほどまでに寒さを防げるのか、その断熱の物理的メカニズム
  • 100均の素材とホームセンターの素材、決定的な耐久性と性能の違い
  • 賃貸物件でも安心!壁や窓枠を傷つけずにレールを設置し、綺麗に原状回復するプロのテクニック
  • たった数ミリの誤差が命取り?失敗しないための精密な採寸ルールと施工手順
目次

## 窓の寒さ対策はプラダンとレールで解決!効果と仕組み

なぜ、たかだかプラスチックの板とレールを取り付けるだけで、あれほど底冷えしていた部屋がポカポカと暖かくなるのでしょうか。まずは、その劇的な効果を生み出す科学的な理由と、DIYに取り掛かる前に知っておくべき材料選びの基礎知識について、じっくりとお話しします。

### なぜ寒い?窓辺のコールドドラフト現象とは

暖房をつけて室温計の数字は上がっているはずなのに、足元だけが氷のように冷たい。この不快な現象の正体をご存知でしょうか。これは「コールドドラフト現象」と呼ばれるものです。

空気には「温まると軽くなって上昇し、冷えると重くなって下降する」という性質があります。エアコンなどの暖房器具で温められた空気は、部屋の上の方(天井付近)に溜まります。一方で、断熱性能の低い窓ガラス(特に一枚ガラス)は、外気の影響をモロに受けてキンキンに冷えています。この冷たいガラス面に室内の空気が触れると、空気は急激に冷却され、重くなって窓の表面を滑り落ちるように床面へと流れていきます。

これが足元を直撃する冷気流、すなわちドラフトの正体です。どんなに暖房を強くしても、窓が「冷却装置」として働き続けている限り、この不快な冷気の循環は止まりません。つまり、窓ガラスそのものを冷やさない、あるいは冷やされた空気が室内に流れ込むのを物理的にブロックすることが、寒さ対策の核心部分なのです。

ここがポイント

「部屋が寒い」のではなく「窓が空気を冷やし続けている」のが原因です。この冷却サイクルを断ち切るには、カーテンだけでは不十分で、窓の手前にもう一つの壁を作ることが最も効果的です。

### プラダン二重窓が効果を発揮する断熱メカニズム

プラダンとレールで作る二重窓の最大の効果は、既存の窓ガラスと新しいプラダン面との間に「動かない空気の層(デッドエアスペース)」を作り出すことにあります。

実は、静止している空気というのは、この世で最も優秀な断熱材の一つなのです。ダウンジャケットが温かいのも、羽毛の間にたくさんの空気を含んでいるからです。二重窓を設置することで、窓枠の中に密閉に近い空間が生まれ、この空気層が強力なクッション(断熱層)となって、室内の熱が外へ逃げるのを防いでくれます。

また、窓メーカーなどが公開しているデータによると、冬場の暖房時に室内の熱が流出する割合は、なんと「約50%〜60%」が窓などの開口部からだと言われています。壁や床よりも、圧倒的に窓からの熱損失が大きいのです。

(出典:経済産業省 資源エネルギー庁『住宅の断熱性能向上のための設備改修について』

この最大の弱点である窓を、空気層を持つプラダン(中空構造板)で覆うことは、理にかなった最強の省エネ対策と言えるでしょう。魔法瓶が二重構造で熱を逃さないのと同じ原理ですね。

### 賃貸でも安心な原状回復できる取り付け方法

「二重窓を作りたいけれど、うちは賃貸だから壁に穴なんて開けられないし、ネジや釘も使えない…」と諦めてしまっている方は多いと思います。ですが、ご安心ください。DIYで作るプラダン二重窓なら、物件を傷つけることなく設置が可能です。

基本的な固定方法は「強力な両面テープ」を使用しますが、これを直接窓枠に貼ってしまうのはNGです。強力なテープほど、剥がすときに窓枠の塗装や木材の表面を一緒に剥がしてしまったり、頑固な糊が残ってベタベタになったりするリスクが高いからです。

そこで活躍するのが「マスキングテープ(マステ)」です。手順は以下の通りです。

  1. まず、窓枠の汚れを綺麗に拭き取る。
  2. 接着したい場所に、下地としてマスキングテープを貼る。
  3. そのマスキングテープの上に、強力両面テープを貼ったレールを固定する。

この「サンドイッチ構造」にすることで、引っ越しや退去の際は、下地のマスキングテープごとペラリと剥がすだけで、窓枠には一切傷跡を残さずに原状回復が可能になります。これはDIY愛好家の間では常識とも言えるテクニックですが、使うテープの種類にもコツがありますので、後ほどの施工手順で詳しく解説します。

### 100均素材とホームセンター資材の違い

最近ではダイソーやセリアなどの100円ショップでも、小さめのプラダンや、簡易的なレールの代用品(配線カバーなど)が手に入るようになりました。確かにコストを数百円単位で極限まで抑えたい場合には魅力的ですが、本気で寒さ対策をしたいのであれば、私はホームセンターでの資材購入を強くおすすめします。

その最大の理由は「精度」と「強度」、そして「サイズ」です。

まず、100均のプラダンはサイズが小さく、掃き出し窓のような大きな窓には対応できません。つぎはぎで作ると隙間だらけになり、断熱効果が激減します。また、レールに関しても、ホームセンターで売られている建具専用の「ガラス戸レール」は、パネルがスムーズに滑るように設計されており、摩擦抵抗が少なく、開閉のストレスが全く違います。

配線カバーなどで代用すると、溝の幅が合わずにパネルがガタついたり、逆にキツすぎて動かなくなったりすることが多々あります。毎日開け閉めする窓だからこそ、数百円の差をケチらずに専用部材を使うことが、結果として長く快適に使うための近道です。

### ポリカーボネートとポリプロピレンの寿命比較

ここが今回のDIYにおける最重要ポイントと言っても過言ではありません。「プラダン」という言葉はプラスチックダンボールの略称として定着していますが、実は素材には大きく分けて2種類あります。

項目ポリプロピレン (PP)ポリカーボネート (PC)
価格非常に安い (1820×910mmで数百円〜)高い (同サイズで2,000円〜3,500円)
透明度不透明・乳白色が多いガラスに近い透明度・クリア
強度柔らかい、折れやすい非常に硬い、衝撃に強い(ガラスの約200倍)
耐候性低い (紫外線に弱い)極めて高い (紫外線に強い)
寿命目安約6ヶ月〜1年 (日当たりによる)約10年〜 (製品による)

一般的に「プラダン」として安く売られているのはポリプロピレン(PP)製です。これは加工しやすく安いのですが、紫外線にめっぽう弱いです。日当たりの良い南向きの窓に使った場合、ひと夏越すと紫外線劣化で素材が「白化」し、指で押しただけでボロボロと粉状に崩れるようになってしまいます。これを掃除するのは大変な手間です。

注意点

「とりあえず1年だけ持てばいい」「北側のトイレの小窓で直射日光が当たらない」といった限定的な用途でない限り、ポリカーボネート製(中空ポリカ板)一択で考えてください。初期費用は数倍違いますが、毎年張り替える手間とゴミ処理を考えれば、ポリカ製の方が圧倒的にコストパフォーマンスが良いです。

### ガラス戸レールの種類と選び方の基本

ホームセンターの資材売り場に行くと、プラスチック製のレールが何種類も並んでいて混乱するかもしれません。ここで探すべきは「ガラス戸レール」と呼ばれる商品です。そして、必ず知っておくべきなのが「上用」と「下用」の違いです。

  • 上レール(深型): 溝の深さが10mm〜15mm程度と深く作られています。
  • 下レール(浅型): 溝の深さが3mm〜5mm程度と浅く作られています。

なぜ深さが違うのでしょうか? これは、パネルをはめ込む際に「ケンドン式(上げ落とし式)」という構造にするためです。パネルをまず上レールの深い溝に限界まで押し上げ、その状態でパネルの下部を室内側に引き込み、下レールの浅い溝にストンと落とす。この動作によって、ネジを使わずにパネルを着脱できるようになります。

購入時は、必ず「上」と「下」がセットになっているか、あるいはバラ売りの場合はそれぞれ適切な種類を選んでいるかを確認してください。「下レールを2本買ってしまった」というのは、DIY初心者が最もやりがちなミスの一つです。

### 費用対効果は?メーカー製内窓との価格差

LIXILの「インプラス」やYKK APの「プラマードU」といった、メーカー製の本格的な樹脂内窓は、断熱性能・気密性能・防音性能すべてにおいて最高レベルです。しかし、その分費用もかかります。掃き出し窓一箇所で、工事費を含めると数万円から十数万円かかるのが一般的です。

一方で、ポリカーボネートとレールを使ったDIYの場合、1820mm×910mmのポリカ板2枚(約4,000円〜6,000円)とレール(約1,000円)、テープ類(約500円)を合わせても、総額5,000円〜8,000円程度で製作可能です。PP製プラダンを使えば、2,000円〜3,000円で収まることもあります。

性能面ではもちろんメーカー製には及びませんが、「窓辺のヒンヤリ感をなくしたい」「結露を減らしたい」という目的であれば、DIYでも十分すぎるほどの効果を体感できます。まずはDIYで安く試してみて、それでも満足できなければ将来的にメーカー製を検討する、というステップを踏むのも賢い選択だと言えるでしょう。

## 窓の寒さ対策でプラダンとレールを使う実践DIY手順

材料の特性やメカニズムが理解できたところで、いよいよ実際の作り方について解説します。DIYの成功は、丁寧な準備と正確な作業にかかっています。特に「採寸」で9割決まると言っても過言ではありませんので、焦らず慎重に進めていきましょう。

### 失敗しないための採寸ルール「マイナス5mm」

窓枠の内側の寸法を測る作業、これが最初の難関であり最重要工程です。ここで適当な数字を出してしまうと、後で取り返しがつかなくなります。

1. 高さを3箇所測る

日本の住宅、特に木造住宅は、経年変化で窓枠が微妙に歪んでいることがあります。そのため、高さは必ず「左端」「中央」「右端」の3箇所で測ってください。そして、その中の「一番小さい数値」を基準にします。大きい数値に合わせてしまうと、狭い部分でパネルがつかえて入らなくなってしまいます。

2. 黄金の計算式「実寸マイナス5mm」

決定した高さの数値から、必ず5mm引いた寸法でパネルをカットしてください。 例えば、窓枠の高さが1000mmだった場合、パネルの高さは995mmにします。この「マイナス5mm」の根拠は、上レールの深さと下レールの深さの差を利用してパネルをはめ込むための「クリアランス(遊び)」です。これより長いとレールに入らず、これより短いと上レールから外れて倒れてしまいます。

### 上下レールの違いと正しい配置テクニック

レールの取り付け位置を決めます。基本的には、既存の窓枠の奥行き(幅)の中で、できるだけ室内側に寄せて設置するのが一般的ですが、ここで注意すべきは「クレセント錠(鍵)」の動きです。

鍵を開け閉めする際、レバーが回転して室内側に飛び出してきます。このレバーが新設する内窓にぶつからない位置を確認してください。ギリギリを攻めすぎると、内窓を開けないと鍵が開けられないという不便な状態になります。

位置が決まったら、上下のレールの向きを確認します。再度言いますが、「溝が深い方が上」「溝が浅い方が下」です。マスキングテープで仮止めをして、位置がズレていないか、上下が垂直になっているか(下げ振りや水準器があればベストですが、目視でも枠からの距離を定規で測ればOKです)を確認しましょう。

### マスキングテープを活用した下地処理の手順

賃貸派の方にとって必須のテクニック、マスキングテープによる下地処理について詳しく解説します。

  1. 清掃と脱脂: まず、レールを貼る窓枠の部分を徹底的に掃除します。ホコリはもちろん、台所の近くなら油分が含まれていることもあります。アルコールスプレーなどで拭き上げ、完全に乾かしてください。
  2. マステ貼り: レールの幅と同じか、少し広めのマスキングテープを窓枠に貼ります。空気が入らないように指でしっかりと圧着してください。
  3. 両面テープ貼り: レールの裏面に強力両面テープを貼ります。
  4. 合体: マスキングテープの上に、レールを慎重に貼り付けます。

この工程を経ることで、レール自体は「強力両面テープ」でガッチリと固定されているにも関わらず、剥がすときは「マスキングテープの粘着力」で剥がすことができるようになります。ただし、マスキングテープの種類には注意が必要です。100均の可愛い柄の入った文具用マステではなく、ホームセンターの塗装コーナーにある「塗装用マスキングテープ」を使用してください。粘着力と糊残りのバランスが計算されています。

### プラダンのUV面とカット時の注意点

ポリカーボネート板を使用する場合、目には見えませんが「裏表」が存在します。多くの製品には片面(あるいは両面)にUVカット加工が施されており、購入時の保護フィルムに「こちらを太陽光側に向けてください」「文字が印刷されている面が外側です」といった指示が書かれています。

この指示を守らずに、UVカット層がない面を太陽に向けて設置してしまうと、せっかくの高耐久ポリカでも数年で黄ばんだり劣化したりしてしまいます。保護フィルムを剥がしてしまうと分からなくなるので、カットする前にマジックで小さく印をつけておくことをおすすめします。

また、カットする際は一度で切ろうとせず、カッターの刃を長く出しすぎないようにして、定規をあてて「スッ、スッ、スッ」と3〜4回に分けて刃を通すと、バリが出ずに綺麗に切断できます。床を傷つけないよう、必ずカッターマットか段ボールを敷いて作業してください。

### 隙間風をなくすための重ね代とモヘアテープ

2枚のパネルを引き違い(スライド式)にする場合、中央部分に必ず重なり(召し合わせ)を作る必要があります。 計算式としては、「(窓枠の幅 ÷ 2) + 30mm〜50mm」くらいの幅で2枚カットします。例えば窓枠幅が1800mmなら、900mm + 30mm = 930mmのパネルを2枚用意します。この重なり部分が多いほど気密性は高まります。

さらにプロ並みの仕上げを目指すなら、「モヘアテープ(起毛テープ)」の出番です。これは毛のようなブラシがついたテープで、網戸の隙間などによく使われています。これを以下の場所に貼ります。

  • パネル同士が重なる中央部分の隙間
  • パネルの両端(窓枠に当たる部分)
  • レールとパネルの隙間(ガタつきが大きい場合)

このモヘアテープがあるだけで、隙間風の侵入率が劇的に下がります。「ヒューヒュー」という風切り音もなくなりますので、ぜひ導入してみてください。

### 取っ手を付けて開閉しやすくするアイデア

プラダンやポリカの中空構造板は、表面が非常にツルツルしており、特に冬場の手が乾燥している時期は指が滑って開け閉めしにくいことがあります。毎日のことなので、これは地味にストレスになります。

そこで簡易的な「取っ手」をつけましょう。専用の取っ手パーツも数百円で売っていますが、余ったレールの切れ端を使えばタダで作れます。レールの切れ端を5cm〜10cmくらいにカットし、強力両面テープでパネルの端(手で持つ位置)に縦に貼り付けるだけです。レールの溝が指掛かりになり、驚くほどスムーズに開閉できるようになります。

### レールなしの蛇腹式という簡易的な選択肢

ここまでレールを使った本格的な方法を紹介してきましたが、「採寸が難しそう」「もっと手軽にやりたい」という方には、レールを使わない「蛇腹(ジャバラ)式」という選択肢もあります。

これは、プラダンにカッターの背などで軽く筋を入れ(完全に切断しない)、アコーディオンカーテンのようにパタパタと折り畳めるように加工する方法です。窓枠への固定はマグネットテープやマジックテープを使用します。

この方法のメリットは、出窓や台形の窓など、レールを敷くのが困難な場所でも柔軟に対応できることです。また、昼間は完全に折り畳んで端に寄せておけば、窓からの景色や採光を邪魔しません。気密性はレール式に劣りますが、簡易的な冷気ガードとしては十分機能します。手軽な寒さ対策として、プチプチよりは効果が高く、レール式より簡単な中間的な方法と言えます。ちなみに、もっと簡易的な対策をお探しの場合は、以下の記事でもカーテンレールを活用したアイデアなどを紹介していますので、参考にしてみてください。

(参考:賃貸でカーテンレールが一つしかない!快適な窓辺を作る解決策

## 窓の寒さ対策のプラダンとレール施工でよくある失敗と対策

DIYには予期せぬトラブルがつきものです。せっかく作った内窓がすぐに壊れてしまっては悲しいですよね。ここでは、多くの人が直面する「失敗あるある」と、その具体的な解決策をQ&A形式で詳しく解説します。これを知っておけば、トラブルを未然に防ぐことができます。

### レールが剥がれて倒れてくる原因と対処法

Q. 設置して数日後、夜中に「ガシャン!」という音と共にレールごと内窓が倒れてきました…。

A. 原因の9割は「接着面の汚れ」か「温度による粘着力低下」です。

窓枠は一見きれいに見えても、結露の水滴やホコリ、キッチンからの油煙などで汚れていることが多いです。貼る前の「脱脂」が甘いと、どんなに強力なテープでも本来の力を発揮できません。必ずアルコールや洗剤を使って念入りに拭き上げてください。

また、冬場のDIY特有の問題として、気温が低いと両面テープの粘着剤が硬化し、ベタベタしなくなることがあります。対策としては、テープを貼る直前にドライヤーの温風を当てて、テープと貼る場所の両方を人肌程度に温めてください。粘着力が復活し、初期接着強度が劇的に向上します。これはプロの職人も冬場の現場で行う必須テクニックです。

### プラダンが反って隙間ができる時の補強術

Q. 最初は良かったのですが、時間が経つにつれてプラダンがお腹のように膨らんで、真ん中に隙間ができてしまいました。

A. プラダンは「温度差」と「自重」で反ります。補強フレームを入れましょう。

室内側は暖かく、窓側は冷たいという極端な温度差があるため、プラスチック素材はどうしても熱収縮を繰り返して変形しようとします。また、高さのある窓(掃き出し窓)の場合、パネル自体の重さでたわんでしまうこともあります。

これを防ぐ最も確実な方法は、パネルの左右の縦辺(カットした断面部分)に、専用の補強フレームを取り付けることです。ホームセンターでは「カブセ」や「フレーム」という名称で、コの字型のプラスチックやアルミの棒が売られています。これをパネルの端に嵌め込むことで、背骨のような役割を果たし、パネルがシャキッと真っ直ぐになります。アルミ製のフレームなら高級感も出るので一石二鳥です。

### 内窓をつけても結露が止まらない場合のチェック点

Q. 苦労して内窓を作ったのに、朝起きるとやっぱり外側の窓ガラスが濡れています。意味がなかったのでしょうか?

A. 完全に止まらない場合もありますが、「気密不足」を疑ってください。

まず前提として、内窓をつけても外窓の結露を「ゼロ」にするのは難しい場合があります。しかし、ビショビショだったのが「うっすら曇る程度」になれば成功です。もし依然として水滴が滴るほど濡れているなら、室内の湿気を含んだ空気が、内窓のどこかの隙間からガラス側に漏れ出しています。

チェックポイントは以下の通りです。

  • レールとパネルの間に隙間はありませんか?(モヘアテープで埋める)
  • パネル同士の重なりは十分ですか?
  • 換気扇を回した時、内窓がガタガタ揺れていませんか?(室内の気圧が下がって隙間風を吸い込んでいる証拠です。吸気口を開けてください)

また、内窓と外窓の間の空間に、お菓子などに入っている「シリカゲル(乾燥剤)」をいくつか置いておくと、内部の湿気を吸ってくれて結露防止に役立つという裏技もあります。

### 粘着テープの糊残りを防ぐ養生テープ活用法

Q. 退去時にテープを剥がしたら、ネバネバが残って大変なことになりました…。

A. 普通の紙製マステではなく、「建築用養生テープ」を使いましょう。

文房具コーナーにある可愛いマスキングテープは、あくまで「仮止め」や「装飾」用であり、長期間(しかも直射日光が当たる過酷な環境で)貼り続けることを想定していません。熱で糊が溶け出し、窓枠と一体化してしまうことがあります。

一方、緑色や半透明の「養生テープ(建築用・引っ越し用)」は、数ヶ月〜数年の単位で貼っても糊残りしにくい設計になっています(製品によりますが)。特に「弱粘着」タイプや「糊残りしにくい」と謳われているものを選んでください。最近ではインテリアを邪魔しない「白色(半透明)」や「サクラ色」の養生テープも販売されていますので、そちらを下地として使うのがベストです。

### 掃除のしやすさとメンテナンス頻度について

Q. 掃除はどうすればいいですか?

A. 基本は水拭きでOKです。レールの溝掃除も忘れずに。

ポリカ製パネルであれば、汚れたら雑巾で水拭きするだけで綺麗になります。中性洗剤を使っても大丈夫です。ただし、アルコールやシンナー系の溶剤は、プラスチックを劣化させたり白く濁らせたりする可能性があるので避けてください(ポリカはアルコールに比較的強いですが、念のため)。

また、構造上どうしても下レールの溝にホコリや髪の毛が溜まりやすくなります。掃除機の隙間ノズルで吸い取るか、綿棒などで定期的に掻き出すようにしてください。ここが詰まるとパネルの動きが悪くなる原因になります。

### 見た目を良くするための枠隠しテクニック

Q. プラダンの断面や透け感が、どうしても安っぽく見えてしまいます。

A. マステでの縁取りや、色付きポリカでデザイン性をアップできます。

切りっぱなしの断面(ストライプ状の穴が見える部分)は、確かにDIY感が出てしまいます。ここを白いビニールテープや、窓枠と同色のマスキングテープで覆うように貼る(縁取りする)だけで、驚くほど見た目が引き締まり、既製品のような仕上がりになります。

また、使用するポリカボードの色選びも重要です。完全な「透明」や「乳白色」ではなく、「ブロンズ(茶色)」や「スモーク(黒系)」を選ぶと、落ち着いたシックな雰囲気になり、部屋のインテリアにも馴染みやすくなります。さらにブロンズ色は汚れや手垢が目立ちにくいというメリットもあります。

### 窓の寒さ対策はプラダンとレールで快適な冬を

今回は、窓の寒さ対策としてプラダンとレールを使った二重窓の作り方について、その原理から実践的なテクニック、失敗しないためのコツまでを徹底的に解説しました。

最初は「自分で窓を作るなんてハードルが高い」と感じていたかもしれませんが、一つ一つの工程を分解してみれば、決して難しい作業ではありません。重要なのは「ポリカーボネート素材を選ぶこと」「採寸をマイナス5mmで正確に行うこと」、そして「下地処理を丁寧に行うこと」です。これさえ守れば、業者に頼む費用の数分の一で、驚くほど暖かい快適な部屋が手に入ります。

窓からの冷気がなくなれば、暖房効率が上がり、電気代の節約にも繋がります。何より、朝起きた時のあの凍えるような寒さが和らぐことは、健康面でも精神面でも大きなメリットです。ぜひこの冬は、自分の手で住まいをアップグレードして、暖かく快適な時間を過ごしてみてください。

免責事項

本記事で紹介した方法は一般的なDIYの手順であり、全ての環境での効果を保証するものではありません。窓の形状や材質、設置環境によっては取り付けができない場合もあります。カッターナイフの使用や高所での作業など、施工の際は怪我に十分注意し、自己責任にて行ってください。

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