床の間収納をロールスクリーンで隠す!和室を賢く使うDIY活用術

和室にある床の間は本来、掛け軸や生け花を飾る神聖な場所ですが、現代の生活スタイルにおいては「どう使えばいいかわからない」と持て余してしまうことも多いですよね。奥行きが深く、幅も一間(約180cm)ほどあるこのスペースは、実は収納として非常に優秀なポテンシャルを秘めています。しかし、そのまま荷物を置くと生活感が丸出しになり、部屋全体の雰囲気を損ねてしまいます。そこで私がお勧めしたいのが、ロールスクリーンを使った隠す収納術です。DIYでの取り付け方や、賃貸でも安心なネジ不要のつっぱり式、ニトリなどの既製品活用、さらにはカビやホコリを防ぐコツまで、床の間を理想のクローゼットやワークスペースに変えるための具体的な方法を詳しくまとめました。この記事を読めば、あなたの家の床の間が、和モダンの洗練された美しさを保ちながら、抜群の利便性を備えた空間に生まれ変わるはずです。

  • 床の間のサイズに合わせたDIYの具体的な手順と失敗しない取り付け方
  • 賃貸でも現状回復を前提に壁を傷つけず設置できるつっぱり式の選び方
  • 和室の意匠を損なわない和モダンな素材選びと北欧風インテリアとの調和
  • 導入後に後悔しないための採寸ミス防止法と湿気・カビ・ホコリ対策
目次

床の間の収納をロールスクリーンで隠す実用的なメリット

床の間を収納スペースとして再定義する際、最も大きな壁となるのが「見た目」と「コスト」です。本格的な建具を新設すると数十万円の費用がかかることもありますが、ロールスクリーンなら数千円から数万円で劇的な空間転換が可能です。ここでは、実用面でのメリットを深掘りしていきましょう。

初心者でも安心なDIYの基本手順と取り付け方

DIYを始めたばかりの頃は、壁にドリルで穴を開けるだけでも緊張するものですよね。しかし、ロールスクリーンの設置は工程が非常に整理されており、落ち着いて進めれば誰でもプロのような仕上がりに近づけます。まずは、床の間の開口部を正確に計測し、本体を固定するための「ブラケット」の取り付け位置を決めます。この際、最も重要なのは「水平」を出すことです。目分量で進めてしまうと、巻き上げた時に生地が斜めに寄ってしまい、故障やシワの原因になります。私は、マスキングテープを使って仮の印をつけ、左右の高さが床から等しいかを何度も確認するようにしています。

取り付けには、主に正面付けと天井付けがありますが、基本のブラケット固定は共通です。木部にネジを打つ際は、いきなり太いネジを回し込むのではなく、細いキリやドリルで「下穴」を開けておくと、木が割れるのを防ぎ、ネジもスムーズに入ります。ブラケットさえ水平に固定できれば、あとは本体を「カチッ」と音がするまではめ込むだけです。最近の製品はワンタッチで着脱できるものが多いため、メンテナンスの際も取り外しが簡単で非常に扱いやすくなっています。

もし、手回しのドライバーだけで作業するのが大変だと感じたら、安価な電動ドライバーを用意するのも一つの手です。作業効率が格段に上がり、腕の疲れも最小限に抑えられます。DIYの楽しさは、自分の手で空間が少しずつ変わっていく過程を実感できることにあります。まずはこの基本手順をマスターして、収納化の第一歩を踏み出してみましょう。

100均グッズや突っ張り棒で試す手軽な目隠し

「いきなり高価なロールスクリーンを買うのはちょっと抵抗がある…」という方に私がまず試してほしいのが、100均グッズを活用した簡易的な目隠しです。床の間の幅に合わせた突っ張り棒と、お好みの布(マルチクロスやカフェカーテン)を用意するだけで、即席のクローゼットが完成します。突っ張り棒を床の間の上部にしっかりと固定し、そこにカーテンリングやクリップを通して布を吊るすだけ。これなら、数分で雑多な荷物を視界から消し去ることができます。

100均の突っ張り棒は、耐荷重に注意が必要ですが、軽い布であれば十分耐えられます。最近ではセリアやダイソーなどで、おしゃれなリネン風の布や、和室に合う落ち着いたトーンのカーテンも手に入ります。また、突っ張り棒のズレを防ぐために、壁との接触面に耐震マットを小さく切って挟んだり、100均で売られている「突っ張り棒補助板」を使ったりすると、安定性がグッと高まります。これは、重いものを収納した時に、万が一でも落下して中身が散乱するのを防ぐための知恵です。

本格的なロールスクリーンへの投資を迷っている間、この簡易的な方法で「生活動線に支障はないか」「布の色味が部屋に馴染むか」をシミュレーションしてみるのも賢い方法です。実際に隠してみることで、「やっぱりもっと遮光性の高いものがいいな」とか「頻繁に開け閉めするからチェーン式にしよう」といった具体的な改善点が見えてきます。低予算でスタートできるこの方法は、DIYの実験場としても最適ですね。

自作の棚と組み合わせてデッドスペースを解消する

床の間の収納化を成功させる鍵は、ロールスクリーンの奥にある「棚の構成」にあります。床の間は奥行きが90cm近くあることが多いため、ただ荷物を詰め込むだけでは奥のものが取り出しにくくなってしまいます。そこで、ホームセンターで手に入るパイン集成材やシナベニヤを使って、用途に合わせた棚を自作してみましょう。例えば、下段には重い掃除機や季節家電を置けるように広めのスペースを取り、中段には普段使いのバッグや小物を置ける浅めの棚を作る、といった具合です。

棚作りでおすすめなのが、支柱となる木材に溝を切ったり、L字金具で固定したりするシンプルな方法です。もっと手軽にしたいなら、スチールラックや市販のカラーボックスを複数並べて、その前面をロールスクリーンで隠すだけでも機能性は格段に向上します。この際、収納ボックスの奥行きを揃えると、ロールスクリーンを下ろした時に生地がポコっと浮き出ることがなく、フラットで美しい見た目を維持できます。デッドスペースになりやすい奥の部分には、キャスター付きのワゴンを忍ばせておけば、重い荷物も楽に引き出せます。

自分で棚を作る最大のメリットは、ミリ単位でスペースを使い切れることです。既製品の家具ではどうしても隙間ができてしまいますが、自作なら床の間の形状に合わせてぴったりと収めることが可能です。ロールスクリーンという「蓋」をすることで、内部が多少複雑でも外からは一切見えません。この安心感があるからこそ、機能性を極限まで追求したカスタマイズが可能になるのです。収納効率を最大化して、部屋全体の散らかりを根本から解決しましょう。

賃貸住宅でも壁を傷つけない設置方法の選び方

賃貸物件で床の間の収納化を検討する際、真っ先に頭に浮かぶのが「壁に穴を開けられない」という制約ですよね。退去時の高額な修繕費用を考えると、安易にネジを打つことはできません。しかし、最近は賃貸ユーザーの需要に応えた「傷つけない設置アイテム」が非常に充実しています。代表的なのは、カーテンレールに取り付けるための専用プレートです。床の間に既にレールがある場合はこれ一択ですが、何もない場合は壁と壁の間で突っ張る方式のロールスクリーンを選びましょう。

つっぱり式のロールスクリーンは、ネジを一切使用せず、内蔵されたスプリングとギアの力で壁を押し、その摩擦力で固定します。これを導入する際の注意点は、壁紙が剥がれやすい素材でないか、また壁の裏にしっかりとした下地(柱)があるかを確認することです。下地がない中空の石膏ボード部分を強く押しすぎると、壁が歪んだり陥没したりする恐れがあります。設置場所を軽く叩いてみて「コンコン」と高い音がする場所よりも、「ペチペチ」と詰まった音がする場所を選ぶのがコツです。

また、設置前には壁の汚れをアルコールなどで拭き取っておくと、摩擦が最大化され、落下の心配が少なくなります。賃貸でも「諦めなくていい」というのが現代のDIYの嬉しいところです。自分の所有物ではないからこそ、より慎重に、かつスマートな方法を選んで、お気に入りの空間を作り上げていきましょう。設置の可否について不安がある場合は、無理をせず管理会社に確認を取ることも、円滑な賃貸ライフを送るための大切な一歩です。

賃貸住宅での現状回復については、契約内容や建物の経年変化によって判断が分かれる場合があります。大きなトラブルを避けるためにも、事前に規約を確認しておくことを強くお勧めします。
(出典:国土交通省『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』)

つっぱり式の製品ならネジ不要で後付けも簡単

「つっぱり式」のロールスクリーンは、まさに賃貸ユーザーやDIY初心者にとっての救世主です。最大の特徴は何と言っても、ドライバー1本すら不要なモデルが多いこと。左右のグリップを回すだけで壁に圧着される仕組みは、まるで魔法のようです。後付けも非常に簡単で、お掃除や模様替えの際もサッと外して移動させることができます。床の間を一時的に収納として使い、来客時には元の床の間に戻したい、といった柔軟な運用ができるのもつっぱり式ならではの強みです。

つっぱり式の製品を選ぶ際は、耐荷重と対応幅を必ずチェックしてください。床の間は一間幅(約180cm)あることが多いため、ワイドサイズに対応した剛性の高いモデルを選ぶ必要があります。安価すぎるものだと、幅が広い場合に本体がたわんでしまい、巻き取りがうまくいかなくなることがあります。少し予算を上げても、フレームがしっかりとしたものを選ぶのが長持ちさせる秘訣です。最近では、つっぱり部分のキャップが目立たないデザインのものも増えており、見た目も非常にスタイリッシュです。

設置の手軽さから、寝室やリビングのちょっとした間仕切りとして併用する人も増えています。ネジを使わないので、もし失敗しても何度でもやり直せるという安心感は、初心者にとって非常に心強いですよね。私も初めてつっぱり式を導入した時は、その安定感と簡単さに驚きました。工具不要でこれだけの空間変化を楽しめるのは、現代の住宅設備の進化のおかげと言えるでしょう。思い立ったらすぐにでも始められる、最もハードルの低い収納化術です。

退去時の現状回復を重視した施工のポイント

賃貸でDIYを楽しむ際、常に頭の片隅に置いておくべきなのが「原状回復」です。つっぱり式のロールスクリーンは壁に穴を開けませんが、長期間同じ場所に設置し続けると、壁紙が圧着されて跡が残ったり、ゴム部分の油分が移って変色したりすることが稀にあります。これを防ぐためには、壁とスクリーンのキャップの間に、薄いクッションシートやマスキングテープを貼っておくのが有効な対策です。これだけで、退去時に「あ、ここに何かあったな」とバレるのを防ぎ、修繕費用の発生を抑えることができます。

また、収納内部に設置する棚も「自立型」であることを徹底しましょう。壁に直接棚受けを打ち付ける「ガチャ柱」などは非常に便利ですが、賃貸ではNGとなるケースがほとんどです。突っ張り棒を垂直に立てて棚板を固定するタイプや、置くだけのラックを活用することで、壁に一切触れずに大容量の収納を確保できます。ロールスクリーンを閉めてしまえば、中のラックがどんな形状であっても外からは分かりません。見た目と規約遵守を両立させる、賢い選択が求められます。

退去時には、すべてを撤去して元通りにする必要がありますが、ロールスクリーンは再利用が可能なのが嬉しい点です。サイズが合えば次の住まいでも使えますし、窓の目隠しとして転用することもできます。資産価値を落とさず、かつ自分の暮らしを豊かにする。そのための施工ポイントは、「壁に直接負荷をかけないこと」と「保護を怠らないこと」に集約されます。丁寧な準備こそが、最後の安心感に繋がるのです。

ニトリなどの既製品を活用してコストを抑える

予算を抑えつつ品質を確保したいなら、ニトリなどの大手インテリアショップの既製品は外せません。ニトリのロールスクリーンは、豊富なサイズバリエーションとカラー展開があり、特に「遮光」や「採光」といった機能性が明確に分かれているのが選びやすいポイントです。床の間の幅(半間の90cmや一間の180cm)は、一般的な既製品の規格サイズと重なることが多いため、運が良ければ数千円でぴったりのものが見つかります。これはオーダーメイドの半額以下のコストで済む計算です。

既製品を活用する際の注意点は、わずかな寸法の違いです。床の間は建物によって数ミリの誤差があるため、既製品の幅が1cmでも広いと、枠内に収める「天井付け」ができなくなります。その場合は、枠の外側を覆う「正面付け」に切り替えるか、左右に少し隙間ができるのを許容して一回り小さいサイズを選ぶことになります。ニトリなどの店舗では、実物の質感を確認できるだけでなく、取り付けパーツがセットで販売されていることが多いため、買い足しの手間が省けるのも魅力です。

もし、既製品でちょうど良いサイズがなくても、最近は安価なセミオーダーサービスを行っているショップも増えています。1cm単位で調整できるので、既製品の「安さ」とオーダーの「ぴったり感」の良いとこ取りができます。コストを抑えた分、収納内部の棚板を少し良い木材にしたり、整理整頓用のボックスを揃えたりと、別の部分にお金をかけることができます。限られた予算の中で最大限の効果を出すために、既製品の賢い活用は欠かせない戦略です。

正面付けと天井付けの構造的な違いと選択基準

ロールスクリーンをどこに取り付けるかは、部屋の印象を大きく左右する重要な決断です。「正面付け」は、床の間の開口部を囲う木枠や壁面にブラケットを固定し、枠全体を覆い隠す方法です。メリットは、左右や上下からの光漏れが少なく、中の荷物を完全にシャットアウトできること。枠よりも一回り大きくスクリーンを作ることで、壁と同化させてスッキリ見せることが可能です。存在感を消したい、あるいは「壁」として機能させたい場合に適しています。

対して「天井付け」は、枠の内側の天井部分(鴨居の下など)に設置する方法です。スクリーンが枠の中にすっぽり収まるため、圧迫感がなく、和室特有の美しい柱や鴨居の意匠をそのまま見せることができます。デメリットとしては、構造上、生地の左右に必ず数センチの隙間ができてしまうことです。ここから中の荷物がチラリと見えてしまうため、完璧な隠蔽を求めるなら正面付けに軍配が上がります。しかし、ミニマルで清潔感のある見た目を重視するなら、天井付けの方が洗練されて見えます。

選択の基準は、あなたが「床の間という空間をどう捉えているか」にあります。床の間を完全にクローゼットとして部屋から切り離したいなら正面付け、和室の奥行き感を活かしつつ荷物を整理したいなら天井付けがお勧めです。計測に入る前に、まずはどちらのスタイルが自分の理想に近いかを、部屋を眺めながら想像してみてください。設置後の満足度は、この最初の選択で8割決まると言っても過言ではありません。

項目正面付け (枠外設置)天井付け (枠内設置)
見た目の印象壁が前に出たような重厚感枠内に収まるスッキリ感
隠蔽力隙間がなく非常に高い左右に隙間ができ、中が見える
取り付け位置枠の上や壁面枠の上部内側(鴨居など)
おすすめの用途完全なクローゼット化魅せる収納、ワークスペース

操作方式の比較とプルコード式がもたらす利便性

毎日使う収納だからこそ、開け閉めのしやすさは妥協できないポイントです。「プルコード式」は、スクリーンの下部中央についているコードやグリップを軽く下に引くことで、スプリングの力で巻き上げたり停止させたりする方式です。メリットは何と言っても、その「直感的な操作感」と「見た目のスッキリさ」にあります。側面からチェーンが垂れ下がることがないため、和室の静謐な雰囲気を壊さず、非常にミニマルな仕上がりになります。

プルコード式の利便性が光るのは、サッと中身を取り出したい時です。少し引くだけで自動で巻き上がるタイプを選べば、開閉の手間が最小限で済みます。ただし、床の間のように床面までスクリーンを下ろす場合、全開の状態から閉める(下ろす)際には、どうしても低い位置まで手を伸ばしてコードを掴む必要があります。腰をかがめる動作が発生するため、頻繁な出し入れをする場所では少し負担に感じることもあるかもしれません。また、勢いよく巻き上げると「バチン!」と音がすることもあるため、静かさを重視するならスプリングの調整が必要です。

最近のモデルでは、コードが短く設計されていたり、手に馴染むハンドル型になっていたりと、使い勝手が向上しています。また、巻き上げ速度を調整できる機能が付いたものを選べば、不快な音や衝撃を軽減できます。シンプルなデザインを好み、かつスピーディーな操作を求めるなら、プルコード式は非常に有力な選択肢です。お子さんがいる家庭では、コードが体に絡まないよう、自動で短くなるコードリール付きのタイプを選ぶと、安心感と利便性を両立できますよ。

チェーン式を選んで立ったままスムーズに開閉する

一方で、実用性を最優先するなら「チェーン式」が最もお勧めです。側面に垂れ下がった樹脂製やメタルのチェーンを回して、スクリーンを昇降させます。最大のメリットは、立ったままの姿勢で、どんな高さからでも操作を始められることです。プルコード式のようにしゃがみ込む必要がなく、腕の動きだけでスムーズに開閉できます。また、ミリ単位での高さ調整が容易なため、「下だけ少し開けて通気させたい」といった使い方も自由自在です。

チェーン式の操作感は非常に軽快で、大きな床の間を覆うような重い生地であっても、ギアの力で楽に持ち上げることができます。頻繁に着替えるクローゼットとして使う場合や、毎日デスクとして開放するワークスペースにするなら、このストレスフリーな操作性は大きな武器になります。唯一の懸念点は、チェーンが常に露出しているため、視覚的に少し「洋風」の要素が強まることですが、これも本体と同系色のチェーンを選んだり、柱の影に隠れるように設置したりすることで、目立たなくすることが可能です。

また、チェーンが長いことでお子さんやペットが遊んでしまうリスクもありますが、これには「コードクリップ」が役立ちます。壁の少し高い位置にクリップを固定し、チェーンを引っ掛けておけば、いたずらを防ぐと同時に見た目も整います。操作の安定性と体への負担の少なさを考えるなら、チェーン式は非常に合理的。私個人としては、使い勝手の良さが日々の家事のハードルを下げてくれると感じているので、実用性重視の床の間収納にはチェーン式を推したいですね。

床の間を収納にしてロールスクリーンで彩る意匠的工夫

収納としての機能を果たしながら、和室全体のデザインを格上げできるのが、ロールスクリーンの醍醐味です。単なる「目隠し」を超えて、インテリアの主役にするための意匠的なテクニックを見ていきましょう。

和室に馴染むおしゃれな和モダン空間の演出術

和室の良さを活かしつつ、現代的なエッセンスを取り入れる「和モダン」スタイル。床の間の収納にこれを取り入れるなら、まず意識したいのは「色のコントラスト」です。例えば、伝統的な畳の緑色や砂壁のベージュに対し、あえて深みのあるチャコールグレーやネイビー、あるいは落ち着いたブラウンのロールスクリーンを配置してみてください。これだけで、ぼんやりしがちだった和室の印象がピリッと引き締まり、洗練された印象に変わります。

さらに、生地の表面に表情があるものを選ぶのもポイントです。平坦なポリエステル生地ではなく、織り目がはっきりしているシャンタン調や、紬(つむぎ)のような節がある生地を選ぶと、光が当たった時に美しい陰影が生まれます。これが和室特有の「薄暗さ(陰翳礼讃)」と共鳴し、空間に深みを与えてくれるのです。まるで高級な旅館の客室のような、凛とした空気が漂うはずです。ただ隠すだけでなく、そこにあることが誇らしくなるような、そんな主役級のスクリーンを選んでみましょう。

また、上部にダウンライトやスポットライトがある場合は、スクリーンを少し手前に設置して、光が生地に柔らかく落ちるように演出するのも素敵です。夜、ライトに照らされたスクリーンの質感が浮かび上がると、それはもう単なる収納ではなく、一つのアートピースのように見えてきます。機能美と伝統美が融合した、あなただけの特別な和モダン空間を楽しんでください。空間を「飾る」という意識を持つことが、成功への近道です。

北欧風のインテリアと調和させる色選びの正解

「和室を明るく、北欧テイストに変えたい」という需要も非常に増えています。木を多用する北欧家具と、畳や柱といった自然素材が主役の和室は、実は親和性が非常に高いんです。北欧風の雰囲気を出すためのロールスクリーン選びのポイントは、ズバリ「自然界にある色(ネイチャーカラー)」を選ぶこと。具体的には、セージグリーンやダスティブルー、温かみのあるテラコッタなどの「くすみカラー」がよく馴染みます。

こうした淡いトーンの色は、和室の面積の大部分を占める壁や畳の色とケンカせず、優しくお部屋を包み込んでくれます。また、幾何学模様や植物モチーフが控えめに描かれたデザインプリントの生地を選ぶのも一案です。マリメッコのような大胆な柄も素敵ですが、和室に合わせるなら少し小ぶりで、余白のある柄を選ぶと、和室の静かな空気感とバランスが取れます。一気に部屋が明るくなり、和室が「家族でくつろぐモダンな北欧風リビング」へと昇華します。

色選びで迷ったら、お部屋にある北欧家具の色(例えばアルダー材やオーク材のテーブルなど)のトーンに合わせると失敗しません。木肌に近いベージュ系や、明るいグレー系は、どんな空間にも馴染む万能カラーです。北欧風のクリーンで柔らかな印象を床の間収納に投影することで、和室特有の重たさが消え、毎日を軽やかに過ごせる空間になるはずです。自分のお気に入りのカフェのような雰囲気を、床の間から作ってみませんか?

竹や麻などの天然素材が持つ豊かな質感と効果

プラスチックや合成繊維の質感がどうも和室に合わないと感じるなら、竹や麻、経木(きぎ)といった天然素材のスクリーンを検討してみてください。これらの素材の最大の魅力は、その「不均一な美しさ」にあります。竹の一本一本の色味の違いや、麻の織り糸の太細が生み出す自然なムラは、既製品の均一な布にはない圧倒的な風合いを放ちます。床の間という場所が本来持っている、自然の素材を愛でる精神にもぴったり合致する選択です。

天然素材のスクリーンは、光を遮断するのではなく、柔らかく「濾過(ろか)」してくれます。隙間から漏れる光が畳に格子状の影を作ったり、麻の繊維越しに柔らかな光が広がったりする様子は、見ていて本当に心が落ち着きます。また、竹や麻は調湿性や通気性にも優れており、収納内部に湿気がこもるのを防ぐ効果も期待できます。夏場は見た目にも涼しく、冬場は素材の持つ温かみを感じられる。まさに四季のある日本の住宅に理想的な素材と言えるでしょう。

ただし、天然素材ゆえの注意点もあります。湿気が多すぎる場所ではカビが発生する可能性があるため、定期的な換気が必要です。また、直射日光が当たり続けると色が抜けていくことがありますが、それも「経年変化」として楽しむのが天然素材派の嗜み。使い込むほどに色が濃くなり、和室の柱と同じように年月を重ねていく姿には、愛着が湧くこと間違いなしです。本物志向の方にこそ、ぜひ手に取っていただきたい、上質な選択肢です。

和紙風の生地が生み出す柔らかな光の透過性

障子の持つ、あの独特の優しくて明るい空気感が好きなら、和紙風のポリエステル生地を使ったロールスクリーンが最適です。和紙の持つ繊細な繊維の重なりを再現した生地は、閉めていても部屋が暗くなりすぎず、外からの光を心地よく室内に拡散してくれます。昼間に収納の中身を隠しつつも、和室特有の明るさを損ないたくない場合に、これ以上の選択肢はありません。

和紙風生地の良いところは、本物の和紙と違って「破れにくく、水拭きができる」という点です。見た目は繊細な和紙そのものですが、中身は丈夫なポリエステル繊維なので、日常の操作で破れる心配はほとんどありません。掃除の際もハタキでパタパタとホコリを払うだけでOK。お手入れのしやすさと情緒ある美しさを高いレベルで両立させています。特に、採光タイプの和紙風スクリーンは、夜間に室内の照明を点けた際、スクリーン自体がぼんやりと行灯(あんどん)のように光り、幻想的な雰囲気を演出してくれます。

和紙の白さは、清潔感と広がりを空間に与えてくれます。床の間が少し暗い場所にある場合でも、和紙風の白を選ぶことで、レフ板のような効果で周囲を明るく見せてくれます。日本の伝統的な建具の知恵を、現代の技術でアップデートしたこの素材は、和室の収納化において最も失敗の少ない、安心感のある選択肢と言えるでしょう。懐かしくて新しい、そんな柔らかな光に包まれた暮らしを始めてみませんか。

可動棚レールを設置して収納効率を最大化する

床の間を本格的な収納にするなら、内部の棚を「可動式」にすることをお勧めします。そこで活躍するのが、ホームセンターなどで安価に手に入る「可動棚レール(通称:ガチャ柱)」です。壁面に4本のレールを設置し、そこに棚受け金具を差し込むだけで、1.5cmから2cm刻みで自由に棚の高さを調整できるようになります。収納したいものが変わっても、その都度棚板を動かすだけで、無駄な空間を作らずに済みます。

例えば、下段は子供のおもちゃ箱や重いミシンを置くために高く設定し、上段は書類や小物のために細かく仕切る、といったカスタマイズが自由自在です。将来、子供が成長して使い道が変わったり、趣味が変わって大きなものを置く必要が出たりしても、レールの位置を変えるだけで柔軟に対応できます。この「可動性」があることで、床の間収納は単なる一時しのぎではなく、一生モノの収納スペースへと進化します。棚板には、反りに強い集成材や、軽くて丈夫なランバーコア材など、載せるものの重さに合わせた素材を選びましょう。

レールの設置には少し手間がかかりますが、その労力に見合うだけの恩恵があります。ロールスクリーンの裏側にこれだけシステマチックな収納が隠されていると思うと、扉を開けるのが(あるいはスクリーンを上げるのが)楽しみになりますよね。DIY上級者なら、レールにハンガーパイプを組み合わせることで、上部は洋服掛け、下部は棚、といった複合的な収納も可能です。限られたスペースを1cmも無駄にしない。そんな徹底したこだわりを、この「可動棚」で実現しましょう。

クローゼット化に欠かせないハンガーパイプの配置

床の間をクローゼット化する際、最も利便性を左右するのがハンガーパイプの配置です。床の間は通常、幅が約180cmあるため、全面にパイプを通せば相当な数の洋服を掛けることができます。しかし、ここで一つ工夫したいのが「2段配置」や「部分配置」です。全面をハンガーにすると、丈の長いコートやワンピースの置き場に困ります。そこで、右半分は上下2段のハンガーパイプ、左半分は長物用と棚、といった具合に分割すると、収納のバリエーションが飛躍的に広がります。

パイプの固定には、壁の両端で支える「ソケット式」が一般的ですが、床の間の中央にも支えとなる「中受け」を設けることを忘れないでください。180cmの幅に冬物の重いコートをずらりと並べると、パイプにかかる負荷は相当なものになります。中受けがないと、パイプがしなったり、最悪の場合はソケットが壁から外れて落下したりする恐れがあります。安心感を持って使い続けるために、しっかりと補強を行いましょう。また、パイプの高さは、自分が一番手を伸ばしやすい位置を実際に測って決めるのが成功の秘訣です。

ロールスクリーンを下ろせば、中がどれだけ洋服で溢れていても部屋はスッキリ。朝の忙しい時間、サッとスクリーンを上げて、整然と並んだ洋服から一着を選ぶ。そんなスマートな生活が床の間から始まります。季節外の服を奥に、今の季節の服を手前に置く「前後2段」という使い方も、奥行きのある床の間ならではの贅沢な活用法です。クローゼットとしての機能を研ぎ澄ませて、衣類管理のストレスから解放されましょう。

ワークスペースとして活用するためのデスク造作

現代のライフスタイルにおいて、自宅に集中できる「ワークスペース」があることは大きなアドバンテージです。床の間の奥行きと適度な囲まれ感は、実はデスクワークに最適な環境なんです。ここにデスクを造作して、ロールスクリーンを設置すれば、仕事中だけオープンにし、終われば閉じて存在を消せる「オンオフ切り替え型書斎」が完成します。デスクとして使う棚板は、PC作業をしても腕が疲れないよう、厚さ30mm程度のしっかりした集成材を使い、頑丈なブラケットで固定しましょう。

デスクの高さを床から70cm〜72cmに設定し、上部にはプリンターや書類を置くための棚を設ければ、機能性はプロ仕様。また、床の間は通常、照明が備わっていることが多いので、そのまま手元灯として利用できます。さらに、足元に電源コンセントを増設したり、延長コードを美しく配線したりすることで、使い勝手はさらに向上します。ロールスクリーンという「幕」があることで、仕事道具を出しっぱなしにしていても、急な来客時に慌てる必要がありません。閉めてしまえば、そこはいつもの静かな和室に戻るからです。

お気に入りのチェアを置いて、お香を焚きながら畳の上で仕事をする。そんな「和のワークスタイル」は、心にゆとりを与えてくれます。仕事が終わってスクリーンを静かに下ろす瞬間は、まるで一日の幕を閉じる儀式のようで、深いリラックス効果が得られるはずです。住まいの中に「秘密基地」を作るような感覚で、床の間をクリエイティブな場所に変えてみませんか?

ワークスペースとして使う場合、デスクの下にデスクライトやパソコンの配線が集中しがちです。配線ダクトやケーブルクリップを使って、ロールスクリーンを閉めた時にコードが下からハミ出さないように整えると、より完成度が高まります。

生活感を遮断する遮光性能の高い生地の選び方

床の間収納の中に、掃除機や段ボール、カラフルな日用品などを詰め込む場合、薄手の生地だと中のシルエットがぼんやり透けて見えてしまうことがあります。これではせっかくの隠す収納も台無しです。そこでお勧めなのが「遮光1級」の性能を持つ生地です。遮光生地は裏面にアクリル樹脂コーティングが施されていたり、高密度で織られていたりするため、光をほぼ100%遮断します。つまり、中の荷物がどんなに雑多でも、外側からは一切透けて見えないということです。

遮光生地のもう一つのメリットは、その「重厚感」にあります。生地自体に厚みとハリがあるため、下ろした時にピシッとフラットな平面になりやすく、安っぽさを感じさせません。壁紙に近い色味の遮光スクリーンを選べば、まるでそこが最初から壁であったかのような一体感が生まれます。また、遮熱効果も期待できるため、床の間に接する外壁からの熱気を遮り、お部屋の冷暖房効率をわずかに高めてくれるという嬉しい副次効果もあります。

一方で、遮光生地は少し重さがあるため、操作方式には余裕を持ったものを選びましょう。また、質感が少しマット(ツヤ消し)なものを選ぶと、和室の落ち着いた雰囲気とよく調和します。生活感を徹底的に排除し、視覚的な静寂を手に入れたいなら、遮光1級の生地は妥協できないポイント。中身が透けないという安心感があるからこそ、収納力を存分に発揮できるのです。見た目の美しさと徹底した隠蔽、その両方を遮光生地で手に入れましょう。

部屋を広く見せるためのアイボリーやアースカラー

和室はもともと、木材や畳、土壁など、自然由来の落ち着いたトーンで構成されています。ここに導入するロールスクリーンの色選びで失敗したくないなら、壁の色に最も近いアイボリーや、自然界にある砂や石の色をイメージしたアースカラーを選ぶのが鉄則です。これらの色は、視覚的に空間を押し広げる効果があります。暗い色を選ぶと、そこが「穴」のように見えて部屋が狭く感じられることがありますが、明るい膨張色を選べば、壁とスクリーンの境界が曖昧になり、お部屋全体がパッと明るく広く感じられます。

「でも、白だと汚れが目立ちそう」と心配な方は、少しグレーがかったライトグレーや、黄みのあるベージュを選んでみてください。これらは手垢やホコリが目立ちにくい「機能的な色」でもあります。また、畳の緑色と相性の良いオリーブ系や、落ち着いたテラコッタなどのアースカラーも、和室に深みを与えつつ圧迫感を感じさせない絶妙な選択です。色彩心理学において、こうした自然色はリラックス効果を高めると言われており、寝室として使っている和室などには特にお勧めです。

大きな面積を占めるロールスクリーンは、お部屋のカラーコーディネートの主役です。壁の色から一段だけトーンを落とした色を選ぶと、上品な奥行き感が生まれます。トレンドに左右されず、飽きのこないアースカラーは、何年経っても「この色にして良かった」と思える安心感を提供してくれます。お部屋を広く、優しく演出するために、自然な色の力を借りてみませんか。お部屋の統一感は、あなたの心のゆとりにも繋がっていきます。

オーダーメイドの採寸で隙間のない仕上がりを実現する

「既製品だとどうしても左右に2cmずつ隙間ができてしまう…」そんな悩みを一発で解決するのが、1mm単位で指定できるオーダーメイドのロールスクリーンです。床の間は、経年変化や建物のクセで、上部と下部で幅が数ミリ違うことがよくあります。オーダーメイドなら、そんな微妙な誤差を考慮した上で、最も美しい「シンデレラフィット」を実現できます。隙間が最小限になることで、目隠し効果が高まるのはもちろん、見た目の高級感が格段に跳ね上がります。

オーダーメイドの良さは、サイズだけではありません。生地のバリエーション、操作チェーンの色や長さ、巻き上げのブレーキ性能など、あらゆるディテールを自分の好みにカスタマイズできる点です。「ここに小さなワンポイントの刺繍を入れたい」「チェーンはあえてメタルにしてモダンにしたい」といったこだわりをすべて詰め込むことができます。少し費用は上がりますが、毎日何度も目にする場所、そして数年から十数年使い続けるものであることを考えれば、その投資価値は十分にあります。

発注前には、メーカーが提供している採寸ガイドを熟読しましょう。特に「天井付け」か「正面付け」かで計測すべき場所が変わります。不安な場合は、写真を撮ってショップのスタッフに相談するのも賢い方法です。細部までこだわり抜いたオーダー品が届き、床の間にピタリと収まった時のあの感動は、一度味わうと既製品には戻れなくなるほど。妥協のない選択が、あなたの住まいをより高みへと導いてくれます。最高の一枚で、理想の収納を完成させましょう。

床の間の収納におけるロールスクリーン設置のリスク管理

素晴らしい収納空間を実現するためには、良い面だけでなく、潜在的なリスクもしっかり把握しておく必要があります。トラブルを未然に防ぎ、安心(あんしん)して使い続けるための知識を身につけましょう。難しい判断が必要な場合は、必ず専門家に相談してください。

設置後に後悔しないための下地確認と強度不足対策

ロールスクリーンの脱落事故は、多くの場合「下地(したじ)」の確認不足が原因です。床の間の天井や壁は、一見頑丈そうに見えても、表面の薄いベニヤや石膏ボードの裏が空洞になっていることがよくあります。そこに短いネジを打っても、操作時の引っ張る力に耐えきれず、数日後には本体ごと落下してしまうのです。これを防ぐためには、ホームセンターで売られている「下地センサー」や「針式の探知機」を使って、ネジが確実に効く太い木材(柱や梁)がどこにあるかを特定することが必須です。

もし、どうしても設置したい場所に下地がない場合は、いくつかの対策があります。一つは「ボードアンカー」を使用すること。これは石膏ボードの裏で傘のように開いて面で支える特殊なパーツです。もう一つは、丈夫な木の板(合板など)をあらかじめ壁にしっかりと固定し、その板に対してロールスクリーンのブラケットを取り付ける「補強板」の手法です。少し見た目は変わりますが、安定性(あんていせい)を最優先するなら非常に有効な手段です。

また、スクリーンの幅が180cmを超えるような大開口の場合、本体重量も数キロに及びます。ブラケットの数を標準より増やすなどして、一点にかかる負荷を分散させる工夫も大切です。設置後にガタつきがないか、ネジが空回りしていないかを慎重に確認しましょう。「たぶん大丈夫だろう」という慢心が、後の後悔を招きます。確実な土台作りこそが、長く使い続けるための最大のポイントです。安定(あんてい)した施工で、日々の安心(あんしん)を手に入れてください。

採寸ミスによる失敗を防ぐ3点計測法のやり方

ロールスクリーンの注文で最も多いトラブルは「サイズが合わない」ことです。これを防ぐためにプロが必ず行っているのが「3点計測法」です。床の間の幅(または高さ)を、左・中央・右(または上・中・下)の3箇所で計測します。なぜなら、家は微妙に歪んでおり、一箇所だけ測っても全体をカバーできないからです。特に枠の内側に収める「天井付け」の場合、一番狭い箇所の寸法に合わせて作らないと、スクリーンが途中で枠に当たって下りなくなってしまいます。

計測には、必ず金属製のしっかりしたメジャー(コンベックス)を使用してください。手芸用の布製メジャーなどは伸び縮みするため、数ミリの狂いが出てしまいます。また、採寸した数値から「マイナス何センチすればいいか」は、注文するメーカーの規定を必ず確認しましょう。一般的には、実寸から左右合計で1cm〜2cmほど引いた数値を「注文サイズ」とすることが多いですが、これを自分で計算するのか、メーカー側で計算してくれるのかはショップによって異なります。

測り終わったら、念のために数字をメモして、もう一度測り直す。この「ダブルチェック」の手間を惜しまないでください。大きな買い物をした後にサイズが合わなくてガッカリする…そんな悲しい思いをしないためにも、丁寧な計測は成功への必須条件です。また、床面ギリギリまで隠したい場合は、床にスクリーンが擦れないよう、下から1cmほど浮かせる設定にするのが、生地を傷めずホコリを巻き込まないためのコツですよ。

サイドギャップから侵入するホコリへの防塵対策

ロールスクリーンには、構造上どうしても生地の端とブラケットの間に「サイドギャップ」と呼ばれる隙間が生じます。特に「天井付け」の場合は、左右に各1.5cm〜2cm程度の隙間ができるのが一般的です。ここからホコリが入り込むのが気になる、という相談をよく受けます。完全密閉は難しいのがロールスクリーンの特性ですが、工夫次第でホコリの侵入を最小限に抑えることは可能です。

まず有効なのが、収納する衣類やバッグに個別の保護カバー(不織布など)をかけること。これなら隙間からホコリが入っても、大切な中身は守られます。また、設置方法を「正面付け」にして、枠よりも左右に10cmずつ大きく作れば、隙間を壁で完全に塞ぐことができるため、防塵効果は飛躍的に高まります。見た目が許容できるなら、これが最も合理的な解決策です。さらに、隙間を埋めるための専用パーツや、100均でも手に入る「隙間テープ(モヘアタイプ)」を枠側に貼ることで、視覚的にも機能的にも隙間をカバーできます。

ホコリは空気の対流に乗って動くため、床面との隙間を最小限にすることも重要です。ただし、あまりにピタピタにしすぎると、今度は床掃除の際にスクリーンが邪魔になったり、掃除機のヘッドが当たって汚れたりすることもあります。防塵性と清掃性のバランスを考え、自分にとっての「最適解」を見つけてください。完璧を求めすぎず、運用の工夫でカバーする。これが、ロールスクリーン収納と上手に付き合うコツですね。

冬場に気になる隙間風や冷気の流れ込みを防ぐ工夫

和室は断熱性が低い場合が多く、特に冬場は床の間から冷たい空気が「ヒヤッ」と流れてくることがあります。これを「コールドドラフト現象」と呼びますが、ロールスクリーンを設置することで、ある程度の防寒対策にはなります。ただし、前述の隙間があるため、完全な断熱は期待できません。より暖かさを保ちたい場合は、生地選びと設置方法にひと工夫加えましょう。

生地は、保温効果のある裏地付きのものや、厚手のものを選びます。ハニカムシェード(六角形の空気層を持つタイプ)のような、空気の壁を作る製品をロールスクリーンの代わりに検討するのも一つの手です。また、設置は「正面付け」を選択し、床までしっかりと覆い隠すようにサイズを設定してください。これにより、床の間の冷たい空気を内部に閉じ込め、居室側への流出を抑えることができます。下端の隙間が気になるなら、重りの入ったカーテンウェイトを忍ばせたり、隙間風防止のクッションを置いたりするのもアナログですが効果的です。

暖房効率を上げることは、冬の光熱費削減にも繋がります。「たかが目隠し」と思わず、温度管理の一助になると考えれば、ロールスクリーンの価値はさらに高まりますよね。収納化によってお部屋がスッキリするだけでなく、冬も暖かく過ごせるようになる。そんな一石二鳥の効果を目指して、しっかりと対策を練ってみてください。快適な温度環境は、暮らしの質を直結して高めてくれます。

湿気の多い和室で注意したいカビや防虫の管理

床の間の収納化において、最も気をつけなければならないのが「湿気」です。和室の壁(砂壁や土壁)は呼吸をしていますが、ロールスクリーンで長期間密閉してしまうと、内部の空気が滞留し、湿気がこもってカビが発生しやすくなります。特にお気に入りの革製品や着物などを収納する場合は、注意が必要です。対策の基本は、ズバリ「定期的な換気」です。晴れた日にはロールスクリーンを全開にし、窓を開けて中の空気を完全に入れ替える習慣をつけましょう。

また、収納内部に除湿剤を置いたり、調湿効果のある「エコカラット」のような素材を奥の壁に貼ったりするのも有効です。防虫対策としては、ロールスクリーンは密閉ではないため、吊り下げ式の防虫剤だけでなく、収納ボックスの中に個別に防虫剤を入れるなどの「二重の備え」がお勧めです。天然素材(竹や麻)のスクリーン自体にカビが生えることもあるので、設置場所の湿度が常に高い場合は、防カビ加工が施されたポリエステル生地を選ぶのが安心(あんしん)かもしれません。

せっかく綺麗に収納しても、開けた時にカビ臭かったら悲しいですよね。収納内部を詰め込みすぎず、空気の通り道を作ることも、カビを防ぐための大切なテクニックです。月に一度の「換気デー」を決めて、中の状態を確認する。そんな小さなメンテナンスが、あなたの大切な荷物と、床の間という空間を長く守り続けることになります。清潔な収納空間を保ち、健康的な暮らしを維持しましょう。

風による異音やカタカタ音を軽減する固定パーツ

窓を開けて心地よい風をお部屋に入れたい時、ロールスクリーンが風で煽られて「カタカタ、バタン!」と音を立てるのは、意外と不快なものです。特に床の間に設置した場合、下部のウエイトバー(重り)が木の柱に当たると、かなりの衝撃音になります。静謐な和室において、この異音はリラックスを妨げる大きな要因になりかねません。これを防ぐための便利なアイテムが「振れ留め」や「ウェイトバーホルダー」です。

これは、スクリーンの下部を磁石やフックで壁側に軽く固定する小さなパーツです。これをつけるだけで、風が吹いてもスクリーンがバタつくのを抑え、不快な音を大幅に軽減できます。DIYで安価に済ませたいなら、目立たない位置に面ファスナー(マジックテープ)を小さく貼るだけでも効果があります。また、ウェイトバー自体にクッション材やゴムシートを巻いておけば、万が一当たっても「コツッ」と小さな音がするだけで済みます。これなら夜間に風が強くなっても、物音で目が覚める心配がありません。

ちょっとした音のストレスを取り除くことで、空間の快適性は格段に向上します。音対策まで行き届いた収納化は、まさに「大人のDIY」と言えるでしょう。お部屋を吹き抜ける風を楽しみながら、静かで穏やかな時間を過ごす。そんな理想の環境を作るために、仕上げの音対策を忘れずに行ってみてください。細部へのこだわりが、住まいの完成度を高めてくれます。

施工形態ごとの費用相場と投資に対する価値

「結局、全部でいくらかかるの?」という点は、計画を立てる上で最も気になるところでしょう。費用は施工のやり方によって大きく変動します。まず、100均や手持ちの布を使った超簡易DIYなら、1,000円〜3,000円程度で済みます。次に、ニトリなどの既製品ロールスクリーンと市販のカラーボックスを組み合わせるなら、10,000円〜20,000円が目安です。このあたりが最もコスパの良いボリュームゾーンになります。

一方、オーダーメイドのロールスクリーン(180cm幅)を注文し、しっかりした木材で可動棚を自作する場合、30,000円〜60,000円程度の予算を見ておくと良いでしょう。少し高く感じるかもしれませんが、使い勝手の良さと見た目の美しさを考えれば、数年使うだけで十分に元が取れる投資です。さらに、工務店などのプロに依頼して、内部の補強からハンガーパイプの設置、壁紙の張り替えまで含めて「完全クローゼット化」する場合は、10万円〜20万円、あるいはそれ以上になることもあります。これはもはや「リフォーム」の領域ですね。

投資に対する価値を判断するコツは、「その場所が毎日どれだけ自分を助けてくれるか」を考えることです。毎日探し物をしていた時間がなくなり、お部屋がスッキリして気持ちよく過ごせるようになるなら、数万円の投資は決して高くありません。まずは予算の上限を決め、その範囲内でどこまでこだわれるかを検討してみましょう。段階的にアップグレードしていくのも、DIYの醍醐味の一つ。無理のない範囲で、最高のコストパフォーマンスを目指してください。

施工レベル主な内容概算費用おすすめ度
簡易DIY100均突っ張り棒+布1,000〜3,000円★☆☆☆☆(一時的)
標準DIY既製品スクリーン+市販ラック10,000〜20,000円★★★★☆(コスパ重視)
こだわりDIYオーダー品+自作可動棚30,000〜60,000円★★★★★(満足度最高)
プロ依頼完全クローゼット化リフォーム100,000円〜★★★☆☆(確実性重視)

耐久性の高いポリエステル生地と経年変化の予測

長く愛用できるロールスクリーンを選ぶなら、素材の耐久性は外せないチェックポイントです。現在主流のポリエステル100%の生地は、非常に優秀です。日光(紫外線)による劣化や色あせに強く、シワになりにくいため、数年使ってもヘタることがほとんどありません。また、防炎加工やウォッシャブル加工(洗濯可能)が施されているものも多く、汚れたら洗えるという安心感(あんしんかん)は、日常使いの収納にとって大きなメリットです。操作による磨耗にも強く、最も「手間のかからない」素材と言えます。

対して、天然素材(竹、麻、和紙など)は、その美しさと引き換えに「経年変化」というリスク、あるいは楽しみを伴います。年月が経つにつれて色が深まったり、少しずつ乾燥して繊維が脆くなったりすることがあります。これを「味」として楽しめるなら最高ですが、常に新品のような状態を保ちたい方には不向きかもしれません。また、ポリエステル生地であっても、あまりに安価なものだと、数年で端がほつれてきたり、巻き取りのスプリングが弱くなったりすることがあります。メーカー保証がしっかりついたものを選ぶのが、安定(あんてい)した運用への近道です。

「5年後、10年後もこの部屋でどう過ごしたいか」を想像してみてください。お子さんが小さい家庭なら、ガシガシ使っても平気なポリエステル。自分たちの静かな時間を大切にしたいなら、趣のある天然素材。どちらを選んでも、その時々のライフスタイルに寄り添ってくれるはずです。素材の特性を理解した上で選んだ一枚は、あなたの暮らしの頼もしいパートナーになります。経年変化もまた、住まいの歴史の一部として慈しんでいけたら素敵ですね。

子供やペットのいたずらを防ぐコードクリップの活用

家族みんなが安心(あんしん)して過ごせる空間を作ることは、収納化の隠れた重要テーマです。特にチェーン式やプルコード式のロールスクリーンは、長く垂れ下がった紐が、小さなお子さんや好奇心旺盛なペットにとっては「格好の遊び道具」に見えてしまいます。絡まって転倒したり、首に巻き付いたりする事故を防ぐために、必ず「コードクリップ」や「セーフティジョイント」を活用しましょう。これらは、一定以上の力がかかるとチェーンが外れる仕組みになっていたり、高い位置で紐を束ねておけたりする、小さな名脇役です。

コードクリップは壁にネジや両面テープで固定するだけなので、設置も非常に簡単です。操作しない時は、床から1.5m以上の高い位置に紐を掛けておく。これだけの習慣で、家庭内の事故リスクは大幅に低減され、安心(あんしん)感が段違いに変わります。また、見た目の面でも、紐が床にダラリと垂れているよりも、壁に整然とクリップされている方が、お部屋が引き締まって見えます。和室の美観を守るという点でも、クリップの活用は非常にお勧めです。

最近の製品では、操作チェーン自体が柔らかい樹脂でできており、握りやすい工夫がされているものも多いです。機能と安心(あんしん)を両立させることは、心地よい暮らしの基本。DIYで空間を便利にするだけでなく、そこに住む家族全員が心からリラックスできるよう、最後の細部まで気を配ってみてください。小さな工夫の積み重ねが、大きな満足度へと繋がっていきます。あなたの気遣いが、家族の笑顔を守るのです。

床の間の収納化とロールスクリーンで実現する快適な暮らし

さて、ここまで床の間の収納化とロールスクリーンの導入方法について、多角的な視点から詳しく解説してきました。最初は「ただの空きスペース」だった床の間が、あなたのアイデアと少しの手間で、部屋の美観を損なわない大容量のクローゼットや、集中できるワークスペースに生まれ変わる。その可能性を、少しでも感じていただけたなら嬉しいです。ロールスクリーンは、和室の静謐さを守りつつ、現代の利便性を注ぎ込むための、最高の「架け橋」になってくれます。

もちろん、自分で行うDIYには計測の苦労や設置の不安がつきものです。でも、一歩踏み出して自分の手で空間を変えていく体験は、住まいへの愛着を何倍にも深めてくれます。まずは、小さな突っ張り棒一本からでも構いません。まずは計測から始めて、少しずつ理想の形を具体化していきましょう。もし、どうしても自分では難しいと感じる部分(電気工事や大規模な補強など)があれば、遠慮なくプロの力を借りてください。大切なのは、あなたが心から「心地よい」と思える空間を完成させることです。

散らかっていた荷物がすべてスクリーンの裏に収まり、お気に入りの和モダンな生地が壁を彩る。そんな毎日が始まった時、あなたの暮らしはもっと自由で、もっと豊かになっているはずです。床の間という伝統を、現代の知恵でアップデートする楽しみ。さあ、あなたも今日から、理想の和室づくりを始めてみませんか?あなたの挑戦が、素晴らしい結果に結びつくことを心から応援しています!

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